中央競馬:予想予想

2020.10.17 13:41

【居酒屋ブルース】日曜京都11R

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 【京都11R・秋華賞】

 この秋、北欧ノルウェーからお目当てのビールが輸入された。ラーヴィグ(Lervig)というブルワリーのクラフトビールだ。世界のクラフトビール・ウイスキー通販専門店「モルスト」のホームページにはこうある。

 〈2003年創業、ノルウェー第4の都市Stavanger(スタヴァンゲル)にあるブルワリー。ノルウェーのクラフトビールを代表するブルワリーの一つで、現在は約20カ国に輸出しています。アメリカ人ブルワーMike Murphyがイタリア、デンマークで経験を重ねて2010年からブルーマスターとしてLervigを率いる。デンマーク時代にはMikkel Borg Bjergso(Mikkeller)、Jeppe Jarnit Bjergso(Evil Twin)、Shaun Hill(Hill Farmstead)などとデンマークのクラフトビールシーンを盛り上げていました。Lervigには10種類以上のレギュラー商品があり、さらにMikkeller Beergeekシリーズなどの生産やヨーロッパ(Cloudwater、MagicRock、Oud Beersel)、アメリカ合衆国(Evil Twin、Boneyard、Hoppin’ Frog)のブルワリーと幅広くコラボを行っていて、多くの魅力的なビールを作っています。また、Ratebeerにて2017年のTOP 100 BREWERS IN THE WORLDと国別ランキングのトップに選出。〉

 ラーヴィグのビールを初めて飲んだのは昨年だった。飲んだのは「スーパーソニック」というヘイジーダブルIPA。モルティーで甘みはあるが苦みもしっかり残る、好みのビールだった。その後、ラーヴィグのビールに出合ったことがなく、世界的に有名な酒店といわれている目白のTに何度か探しに行ってもなかった。一度は見落としているのかと思い、店員に「ラーヴィグ」はありませんかと尋ねると、その表情に?マークが浮かんでいる。ラーヴィグ自体を知らないらしい。スタッフの教育がないってない。

 顔見知りのクラフトビール居酒屋の店主にラーヴィグはいつ入るのかと聞くと、10月前後に輸入されて国内のお店に出回るという。今年は年に1度の輸入しかなかったそうだ。北欧から輸入するのは大変だろう。なにせ夏は夜がなく、冬は日が昇らない白夜の国だからと輸入状況なんかまるで考えず勝手に想像した。しかも今年は新型コロナウイルス禍でたる詰めは少なく缶がメインの輸入だとか。タップで飲むのは貴重というわけだ。

 9月下旬、ようやく「スーパーソニック」と再会を果たせた。濃いめの黄色いヘイジーから漂う、軽くてややフルーティーな香りが鼻腔をくすぐる。ジューシーかつモルティー。甘みもあって苦みもしっかり。やはりうまい。そのお店では「テイスティージュース」という別のラーヴィグのIPAも開栓していた。レアだけに、ここで飲まなかったら次いつ飲めるかわからない(実際、次に来店した際は売り切れていた)。

 やや薄めのヘイジー。かんきつ系の香りで若干の酸味を感じる。苦みも適度。モルト感は少ないが、好みだ。

 今年ラーヴィグのビールを味わうのはこれが最後かと思っていたら、クラフトビール好きの後輩が「うちの近くの店に売ってましたよ」。すぐに買ってきてもらった。

 ラーヴィグ3種類目の「パーラーフォースヴィン」を飲んだのは今週初めだった。冒頭にアップした写真がそれ。ネットで調べると「豚に真珠」という意味らしい。価値のわからない者には無意味である、か。つまり俺は飲んでも意味がない価値のわからない豚というわけだね。そう卑下しながらプルタブを開けると、甘い華やかな香りが広がる。それでいて苦みもそこそこあり、すっきり系ヘイジー。これも好み。来年の再会を待ちたい。

 「クラフトビールの話ばかり。結果は知ってますが、先週の馬券が当たらなかったのは、行動を見れば結果を知らなくてもわかります。鈴木さんは馬券が外れたとき、競馬の話をしようとしないから」

 ひいきの居酒屋のカウンター席で「琥珀ヱビス」の生を飲みながら話していると、アルバイトの桃ちゃんが言ってきた。

 「現実逃避をやめて、そろそろ競馬の話をしませんか。今週は、秋華賞でデアリングタクトが史上初の無敗の3冠牝馬になるんですよ」

 もう3冠牝馬になると決めつけているね。

 「当然です。オークスのときから『3冠牝馬になれる馬だと思ってます!』と言ってるんですから」

 そうだっけ?

 「そうですよ。自分の本命は当たっても外れても外れても外れても覚えているのに、他人の予想は忘れちゃうんですね。そんな自分勝手だから女性にもてないんです」

 言い過ぎじゃない。「外れても外れても外れても」だなんて。

 「指摘するの、そこ? 駄目だこりゃ」

 女性にもてるのはもう諦めているんだよ。もてるより馬券を当てたいよ。

 「毎日王冠と京都大賞典の結果を見るとそう思うのも無理ありませんね。毎日王冠は鈴木さんの本命トーラスジェミニは6着」

 稍重馬場であれだけハイペースで逃げたら、そりゃあ失速するよ。あのハイペースで6着に粘ったのは大したものといえばそうだけど…。次回以降、GIIIとかリステッドとかで期待したいね。

 「京都大賞典の◎パフォーマプロミスも6着」

 直線で伸びを欠いたね。もう少しいい脚を使ってくれると思ったんだけど…。

 「私の本命はサリオスが毎日王冠を勝って、京都大賞典ではキセキが2着。ともに1番人気でしたが、これで馬券もゲット! 特に京都大賞典は1、2、3番人気の決着で3連複が3280円もつくとは思いませんでした。いえーい!!」

 うらやましい。

 「そういえば、毎日王冠でダイワキャグニーを無印にしてましたよね。東京の1800メートルはこの馬にとって絶好の舞台なのにどうしてです?」

 言われると思ったよ。実は以前、先輩の競馬記者から教わったことがあってね。

 「何です?」

 去勢手術による休養明け初戦は、どんなに調教が良くても買うな、って。

 「理由は?」

 手術で施された全身麻酔の影響がなにかしら残っているから本来の競馬ができないって。実際、これまでの経験から、来ない方が多かったので、今回もそのセオリーにのっとって無印にしたら2着…。

 「裏目に出ちゃいましたね」

 うん…。

 「どんまい」

 これからは、去勢手術による休養明けでも、競馬エイト(新時代の競馬予想ツールDeep)に載っている「調教注目馬」の3頭に入っていたら印をつけるよ。

 「そろそろ秋華賞の予想に行きます?」

 そうだね。今回は予想を披露する順番を変えよう。居酒屋ブルースからいくよ。

 「えっ!? てことは、私がトリを務める?」

 そう。居酒屋ブルースより桃ちゃんの予想を知りたいユーザーの方が多いはずだからね。最後まで読んでもらうには桃ちゃんの予想をあとにした方がいい。ただ、今回は話から本命はあの馬のようだから、対抗も教えてね。

 「喜んで! では、鈴木さんからよろしく。でもその前にひと言。あの馬だけは本命にしないでください。同じ馬を本命にして、いい思い出がないので」

 じゃあ、あの馬は対抗にするよ。本命はウインマイティー。

 「オークスと同じですね」

 過去10年、前走6着以下で連対した馬はいないというデータがあるようだけど、デアリングタクトだって、これまで一頭もいない「無敗の牝馬3冠」を狙っているわけだからね。ジンクスは破られるものだよ。

 「でも、デアリングタクトが史上初の快挙を達成したら、ウインマイティーは勝たないということになります」

 それでもいいよ。ウインマイティーは馬連と3連複の軸馬としての◎だから。

 サンケイスポーツに載った川端記者のリポート「俺のチェックポイント」によると、ウインマイティーの調教役を務める柴田助手は「気配は抜群です。追い切りにまたがった乗り役(和田竜騎手)は『何も言うことない』と。息の入りもすごく良くて、獣医師も『オークスより筋肉の質、張りがいい』と太鼓判をくれました。オークス以上、と自信をもって言えますよ」と自信満々なんだ。ひと叩きされての一変を大いに期待できる。

 前走は久々のレースでゲート裏で気負って出遅れたそうだけど、休み明けを1度使われてガス抜きもできたはず。オークスや忘れな草賞のときみたいに、中団よりやや前で競馬を進めて直線で末脚を伸ばす競馬ができれば、京都の内回りもこなせるだろう。この馬の最大の魅力は勝負根性だと個人的に思っている。内から抜け出してくるだろうね。

 お次は桃ちゃん、よろしく。

 「本命はご想像通りデアリングタクトです。この馬の強さはこれまでのレースを見れば明らか。3冠牝馬になれる器です。ここ2年はオークスからの直行組が連勝中。ぶっつけ本番で勝ったアーモンドアイ、クロノジェネシスの女傑2頭に匹敵する能力の持ち主のデアリングタクトなら、久々の競馬は全く問題ないでしょう。松山弘平さんも自信をつけたのか、騎乗ぶりがすごく安定していますよね。ここは愛馬の力を信じて、冷静に乗って偉業達成をエスコートしてくれるはずです」

 相手は?

 「ローズSで復活したリアアメリアしかいないでしょう。この馬、私の桜花賞での本命馬なんです」

 そうだったっけ?

 「まったく…。阪神ジュベナイルフィリーズと桜花賞で惨敗したときは心配しましたが、オークス4着で復活の兆しを見せて、秋初戦のローズSを快勝。内枠発走から馬群の中で競馬をしても、しっかり抜け出してきたのが完全復活の証し。クラシック級といわれた馬が復活すれば、デアリングアクトの3冠を脅かすくらいの競馬を見せてくれるはずです。でも、勝つのはデアリングなので、堅い2着候補です。そういえば、居酒屋ブルースの印と買い目がまだでしたね」

 ◎ウインマイティー、○デアリングタクトにしたけど、オークスのときと同じく2頭とも本命。

 「ずるい!」

 オークスでもそう言われて的中したんだ。これは吉兆かもね。

 ◎⑤ウインマイティー
 ○⑬デアリングタクト
 △①ミヤマザクラ
 △②リアアメリア
 △③マルターズディオサ
 △⑰ウインマリリン

《3連複》2頭軸流し
 ⑤-⑬-②③(2点) 各3000円
 ⑤-⑬-①⑰(2点) 各1000円

《馬連》
 ⑤-⑬ 2000円

◇◇◇◇◇◇◇◇◇

主な登場人物

ミチヤ…ひいきの居酒屋の店主。ずぶの素人から、どこまで競馬に興味を持ってくれるか

桃ちゃん…ひいきの居酒屋のアルバイト。馬券のセンスが抜群の競馬女子(UMAJO)。ちなみに、居酒屋ブルースのUMAJOは、酒場のあすピー→バイトのマヤ姉(ねえ)→桃ちゃんと変遷

カズマサ…夢の中の(?)ひいきの居酒屋の店主。馬券はデータ派。この居酒屋ブルースの世界から去っていった

琢磨…夢の中の(?)ひいきの居酒屋のスタッフ。好不調の波はあるが、馬券が当たると好調が続く。カズマサ同様、この居酒屋ブルースの世界から去っていった

もりやさん…夢の中の(?)ひいきの居酒屋の常連客。競馬とお酒が大好き。カズマサ、琢磨と一緒にこの居酒屋ブルースの世界から去っていった

鈴木学(すずき・まなぶ) デジタルメディア推進担当部長 

レース内容・騎手・厩舎

堅め

3連複

プロフィル

第1次東京五輪世代(第2次は2021年に誕生)。1993年2月にサンスポの競馬担当となり、2年間のブランク(運動部デスク)を挟んで競馬にどっぷり漬かっている。現場記者時代は紙上で予想コラム「鈴木に学べ」を連載も、たまに「鈴木が学べ」に。

予想スタイル

「3連複の軸馬」を◎にしている。3連単の期待値は3連複の6倍だが、人気馬が1着だと6倍以下になることが多い。人気馬を軸にするのなら3連複の方が得という考え。

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