中央競馬:予想予想

2020.9.12 16:20

【居酒屋ブルース】日曜中京11R

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 【中京11R・産経賞セントウルS】

 新潟記念と小倉2歳Sが行われた9月5日のことだ。社内でレースの合間に公営担当の内勤、K、A両記者に新潟記念の予想を聞いた(K記者は情報の少ない2歳戦の馬券を買わないので予想もしない)。

 K記者 「柴田さん(東京サンケイスポーツの本紙予想)とかぶってしまいました(ピースワンパラディ)」

 A記者 「ワーケアですかね」

 前者は私の単穴(▲)で、後者は本命(◎)。2人とも自信なさげなので不安になってきた。私が対抗(○)にしたブラヴァスが出なかったのも不安を募らせる要因だった。

 「これはひょっとするとブラヴァスかもしれませんね」とK記者。「たしか『居酒屋ブルース』ではバイトの桃ちゃんが本命にしていましたよね」

 うん。

 「『居酒屋ブルース』を読むと、桃ちゃんは絶好調ですよね。馬券のセンスも抜群だし、終わってみれば魔人(ハマの魔人こと佐々木主浩オーナー)の高笑いが聞こえてきそうです」

 佐々木オーナーも所有馬は少ないのに重賞勝ち馬が多い、“持ってる”馬主だからね。

 まさか、それが現実になるとは…。

 ブラヴァスが直線外めに出て、ゴール寸前で鮮やかに差し切った新潟記念の間、3人は一度も声も出せなかった。

 K記者 「ピースワンパラディは見せ場すらなかったなあ」

 A記者 「ワーケアは直線、馬群の間から抜け出すかと思えば、追われてからの反応がいまひとつでした」

 ふたりの“感想戦”を聞きながら茫然(ぼうぜん)としていた。その前に行われた小倉2歳Sも外していたからだ。◎にしたフリードは先手を取ることはできたが、九州に接近していた台風10号の降雨により馬場が悪化したことが響いて踏ん張り切れず5着に敗れた。新潟記念のワーケアは10着。片や桃ちゃんは2重賞ともに本命が勝った。

 「競馬センスの差があからさまに出ましたね」

 Kくんも、琢磨みたいにイヤミだね。

 「琢磨って、『居酒屋ブルース』の最後にある主な登場人物に出てくる人ですね。『夢の中の(?)ひいきの居酒屋のスタッフ』でしたっけ」

 うん。読んでくれていてありがとう。

 「桃ちゃんの本命が知りたくて読んでます」

 …。今の桃ちゃんの勢いを見ると、何も言い返せないよ。それでも、君の本命がピースワンパラディとはいかに?

 「人の予想に乗っかるなんて、プロなんだからできません。馬券を買うとき、本命馬の相手を選ぶ際の参考にしているんです」

 でも、本命が馬券に絡まなくちゃね。

 「お互いさまです」

 確かに…。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 そんなことが先週の日曜日にあったんだよ、桃ちゃん。遅ればせながら、2重賞の的中おめでとう。

 「あざす」

 相変わらずだね。

 「勝てば官軍です」

 何も言い返せないよ。

 「やけ酒の二日酔いで来るのかと思ったら、しらふでしたね」

 いろいろと忙しくてやけ酒を飲む暇がなかったんだよ。本当は浴びるほど飲みたい気分なんだけどね。きょうだって、あと30分で閉店の午後10時。そんな時間しか来られないほど忙しいんだよ。

 「お疲れさまです」

 来週は、祝杯を浴びるほど飲みたいね。

 「私もすごいですけど」

 それを自分で言う?

 「カスタマイズ馬柱『Deep』もすごいですね。小倉2歳S、新潟記念に加えて前日の札幌2歳Sでも『D指数』の1位が勝って予想が的中してましたね」

 見てくれていてありがとう。

 「居酒屋ブルース」を読んでくれているユーザーの中に知らない方もいるかもしれないので、「Deep」と「D指数」について説明しよう。

 「Deep」はウェブの「サンスポZBAT!競馬」が提供しているサービスで、自分だけの馬柱が作れるだけでなく、全出走馬の膨大なデータやレース前後の関係者のコメント、調教タイムに加え、競馬エイトのキラーコンテンツである調教注目馬も見られる、お得なサービスだ。先週からは有料だったIPAT連携がZBATの無料会員になれば誰でも使えるようになったから、さらに便利になった。

 「D指数」は、サンスポ、競馬エイト、週刊ギャロップ、夕刊フジの競馬記者やトラックマンを中心とした、最大100人を超えるプロの予想印をもとに算出した単勝の推定オッズである「プロオッズ」と実際の単勝オッズの比率を表す数値。D指数が1.00より大きいほど“お得なオッズ”であることが分かる便利な指数だ。新潟記念はブラヴァスがD指数1.58で1位、小倉2歳SはメイケイエールがD指数2.18で断トツ、札幌2歳Sはソダシが1.50で1位だった。

 サンプル数が少ないからなんとも言えないけど、勝った3頭は全て2番人気。2番人気がD指数1位のときは買いかもしれない。もしかすると、D指数を使った「勝利の法則」が見つかったかもしれないね。

 「なんだか宣伝臭がするような」

 これも仕事。当たったときは、大々的に宣伝しないとね。

 「はいはい。そろそろ閉店だし、ちゃっちゃと予想を終わらせましょう」

 先週も似たようなことを言ってたね。

 「成功体験は繰り返したくなるものです」

 確かに。

 「勝負レースは京成杯AHとセントウルSのどちらです?」

 セントウルSは「産経賞」がついているように社杯だから、京成杯を勝負レースにする選択肢はないよ。

 「じゃあ産経賞セントウルSの予想からいきますね。本命はクリノガウディーです」

 まただね。

 「本命にしたCBC賞と関屋記念はともに惨敗してしまいましたが、三度目の正直を狙います。今回の舞台はいつもの阪神じゃなくて中京。結果は4着降着ですが、1位で入線した高松宮記念と同じ舞台なので、ここで復活しても不思議ではありません」

 京成杯はどの馬を本命にしたの?

 「アンドラステが本命です。小倉2歳Sで『先週は武豊さんが乗ったダイアトニックを鈴木さんが本命して駄目だったので、今週は武豊さんが来そうな気がします』と言ってメイケイエールを本命にしたら1着。先週はルメールさんが乗ったワーケアを鈴木さんが本命にして駄目だったので、今週はルメールさんが来そうな気がします。成功体験は繰り返したくなるものです」

 はいはい。

 「鈴木さんの番です」

 勝負レースの前に京成杯AHの予想も少々。実はスマイルカナを狙っていたけど、中山のマイルで不利といわれる大外枠を引いちゃったし、今回は強力な逃げ馬がいるから、先手を取れそうにないね。

 「トロワゼトワルが逃げるでしょうね」

 うん。枠順と展開を考えると、スマイルカナに本命を打ちづらい。でも前走のように道中を3番手か2番手で進み、勝負どころで先頭に立つことは十分考えられるから対抗にしておこう。中山のマイルは2戦2勝だしね。本命は展開に左右されないと思えるルフトシュトロームにするよ。

 「スマイルカナと同じ3歳馬ですか」

 こっちは中山のマイルで3戦全勝。しかも新馬戦は2番手からの楽抜け出しで、2戦目は4番手から楽抜け出し。その次のニュージーランドトロフィーは、4コーナー10番手からゴール前差し切り。上がり3ハロン34秒2というすごい脚だったね。

 NHKマイルCは出遅れて位置取りが悪くなったのが敗因。それでも先行した馬に有利の展開で3馬身半差まで詰め寄っての5着だから力は見せた。

 古馬とは初対戦だけど、力は足りると思っているよ。

 ◎ルフトシュトロームから、○スマイルカナ、▲トロワゼトワル、△アンドラステ、エントシャイデン、シゲルピンクダイヤ、ミッキーブリランテ、ラセットなどに手広く流す馬券を買ってみたい。

 さて勝負レースの産経賞セントウルSだ。

 本命はミスターメロディ。GIを勝った舞台で巻き返すとみた。

 ドバイに行ったあと、ドバイワールドCデーがコロナ禍で中止。そのため昨年11月4日以来の出走となった安田記念は久々の影響もあって11着。距離も長かったようだ。

 昨年のセントウルSは8着だったが、今年のセントウルSの舞台は阪神ではなく中京。昨年GIを制した舞台だし、3カ月ぶりでも陣営は「活気がある」と言っている。今週の追い切りの手綱を取った岩田望騎手(レースは北村友騎手)も「力強さがありました。すごく良くなってきている感じはします」と太鼓判を押したように力を出せる状態にあるようだ。ここはGI馬の底力に期待する。

 ◎⑦ミスターメロディ
 ○⑪ビアンフェ
 ▲⑮クリノガウディー
 △⑨シヴァージ
 △⑧タイセイアベニール
 △⑯ダノンスマッシュ
 △⑥セイウンコウセイ

《3連複》1頭軸流し
 ⑦-⑥⑧⑨⑪⑮⑯(15点) 各600円

《馬連》
 ⑦-⑪⑮ 各500円

◇◇◇◇◇◇◇◇◇

主な登場人物

ミチヤ…ひいきの居酒屋の店主。ずぶの素人から、どこまで競馬に興味を持ってくれるか

桃ちゃん…ひいきの居酒屋のアルバイト。馬券のセンスが抜群の競馬女子(UMAJO)。ちなみに、居酒屋ブルースのUMAJOは、酒場のあすピー→バイトのマヤ姉(ねえ)→桃ちゃんと変遷

カズマサ…夢の中の(?)ひいきの居酒屋の店主。馬券はデータ派。この居酒屋ブルースの世界から去っていった

琢磨…夢の中の(?)ひいきの居酒屋のスタッフ。好不調の波はあるが、馬券が当たると好調が続く。カズマサ同様、この居酒屋ブルースの世界から去っていった

もりやさん…夢の中の(?)ひいきの居酒屋の常連客。競馬とお酒が大好き。カズマサ、琢磨と一緒にこの居酒屋ブルースの世界から去っていった

鈴木学(すずき・まなぶ) デジタルメディア推進担当部長 

レース内容・騎手・厩舎

堅め

3連複

プロフィル

第1次東京五輪世代(第2次は2021年に誕生)。1993年2月にサンスポの競馬担当となり、2年間のブランク(運動部デスク)を挟んで競馬にどっぷり漬かっている。現場記者時代は紙上で予想コラム「鈴木に学べ」を連載も、たまに「鈴木が学べ」に。

予想スタイル

「3連複の軸馬」を◎にしている。3連単の期待値は3連複の6倍だが、人気馬が1着だと6倍以下になることが多い。人気馬を軸にするのなら3連複の方が得という考え。

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