中央競馬:予想予想

2020.3.21 16:21

【居酒屋ブルース】日曜中山11R

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 【中山11R・フジテレビ賞スプリングステークス】

 ひいきの居酒屋の扉を開けると、お客さんでほぼ満杯だった。半地下のテーブル席は団体客なのか満員御礼。1階のカウンター席もずらっと客が座っている。カウンター席から常連客のもりやさんが手を振っている。もりやさんから「カウンター満席間近です」というメールをもらっていたおかげで、1席空けておいてもらえてよかった。もりやさんの隣に座ると、アルバイトの桃ちゃんがおしぼりをもってきた。大盛況だね。

 「おかげさまで。でも忙しいので予想に付き合えるかどうかです」

 仕事ファーストでいいよ。琢磨は?

 「オーダーがひっきりなしに入るので厨房(ちゅうぼう)にこもりっぱなしです」

 だから姿が見えないのか。カズマサも炭火の前で大忙しだね。もりやさん、今週の予想順ってどうなっているんでしたっけ?

 「13着だったエヴァジョーネが本命だった琢磨さんが最初で、その次が◎アヌラーダプラが9着の居酒屋ブルース。私とカズマサさんは勝負レースのフィリーズレビューの本命が4着だったカリオストロでかぶりましたが、カズマサさんは金鯱賞の本命が圧勝したサートゥルナーリアで、私は10着だったロードマイウェイだったので私、カズマサさんの順です。トリを飾るのはフィリーズレビューの◎ヤマカツマーメイドが2着に来た桃ちゃんです」

 とはいえ、琢磨がこれだけ忙しいと無理だね。琢磨は後回しにして居酒屋ブルースから始めますか。

 「そうした方がよさそうですね。その前に今週の勝負レースはスプリングSと阪神大賞典のどちらにしたんですか?」

 サンケイスポーツはフジサンケイグループの一員だから、フジテレビ賞スプリングステークスにしました。

 「ということは、その前に阪神大賞典の予想を少々、ですね」

 ええ。阪神大賞典の本命はキセキ。

 「堅い予想ですね」

 しようがありません。弥生賞ディープインパクト記念のときと同じです。3月20日号の週刊Gallopに載っている『’20春の古馬GI大予想』で、春の天皇賞の勝ち馬にキセキを挙げているんですよ。

 「でも、ディープ記念のときとは違いますよ。皐月賞馬に指名したサトノフラッグは弥生賞で3着になれないと皐月賞に出走できそうになかったから本命にせざるを得ないかったはずです」

 せざるを得なかった、というわけではないけど、まあそういうことですね。

 「でも、今回のキセキはここで3着以下になっても天皇賞には出られます」

 確かにそうですが、過去5年の結果を見ると、阪神大賞典組で春の盾を制した馬は、ゴールドシップ、レインボーラインの2頭とも阪神大賞典を勝っているんです。キセキが天皇賞馬になるためにも、ここは勝ってほしいな、と。だから馬券も1着固定にするつもりです。菊花賞馬なので、長い距離は合うはず。川田がうまく折り合いをつけられれば、楽に逃げ切れるし、先手を取れなくても横綱競馬ができると思っています。

 「では、勝負レースをどうぞ。スプリングSの本命はどの馬にしたんですか?」

 エンが本命です。

 「思い切りましたね」

 前走の共同通信杯でも対抗にして11番人気の7着に敗れましたが、潜在能力はそんな馬ではないと思っているので。共同通信杯のあと、エンの関係者が「これがいい経験になれば」と、あまりショックを受けていなかったんですよ。「他の馬よりも生まれが半年くらい遅いので」って。確かに。10月生まれの南半球産馬なので、2月から5月に生まれた国産馬よりも、これからの伸びしろはだいぶ大きいはず。強い馬と初めて対戦した前走を糧にできれば、さらなる成長が見込めると思っています。共同通信杯のときにも言いましたが、オーナーの岡田繁幸さんが「ニュージーランドのせりで買ったときから『日本ダービーに出したい』と思っていた馬。全身を使った柔らかいフットワークで、モンジューの血統だけに、だんだん力がつくことを期待している」と話しているんですから、潜在能力は高いでしょう。

 では、もりやさん、よろしく。

 「はい。私のスプリングSの予想は……ダラララララララララ。◎はファルコニアで、○はヴァルトライゼンデ、▲はココロノトウダイです。先週、サートゥルナーリアで2020年の重賞初勝利を決めた角居厩舎から本命を選びました。ディープインパクト産駒で能力の高い馬だと思いますが、何より角居調教師は今年が現役最後の年です。厳密に言うと2021年の2月いっぱいですが、クラシックは今年がラストイヤー。昨年はロジャーバローズで2度目のダービー制覇を飾りましたが、今年も最後のダービーを取るために、ここは勝ちに来ているはずです!」

 阪神大賞典は?

 「私の阪神大賞典の予想は……ダラララララララララ。◎はムイトオブリガードで、○はキセキ、▲はレノヴァールです。久しぶりに藤岡祐介を本命にします! 何と言っても、今年の小倉開催のリーディング騎手で、隠れ好調なんです。本命馬は前々走のアルゼンチン共和国杯を現地で観戦しましたが、しぶとく脚を伸ばすタイプだと。3000メートルの長丁場はこの馬に合うはずですし、ルーラーシップ産駒のワンツーで決まりでしょう!」

 次はカズマサだけど、どう?

 「なんとか一息ついたので」

 短めでいいよ。

 「では、お言葉に甘えて。阪神大賞典の◎はメイショウテンゲンです。過去10年のデータでは4歳馬が【4・5・2・12】と好成績なので、その中から本命を選びました。昨年の菊花賞から前走まで3000メートル以上のレースを使って、2着に来た前走のダイヤモンドSで感触をつかんだのでは? この冬の成長を見せつけてほしいですね」

 忙しい中でもデータを披露してくれてありがとう。スプリングSは?

 「ファルコニアを本命にしました。このレース2勝のミルコ・デムーロに託します。今年は美浦トレセンを拠点にして頑張っています。関西のトップステーブルから声がかかって気合が入っているはずです」

 次は琢磨だけど、まだまだ忙しそうだね。

 「じゃあ私が」

 桃ちゃん、忙しくないの?

 「少しくらいなら」

 じゃあ、よろしく。簡単でいいよ。スプリングはどの馬を本命にしたの?

 「先週のフィリーズレビューで本命にしたヤマカツマーメイドに騎乗した池添謙一さんが手綱を取るヴェルトライゼンデです。先週も言ったように、池添謙一さんは、GII以上のレースになると燃えるタイプ。しかも今回は4歳の宝塚記念からずっと主戦を務めたドリームジャーニーの子供への騎乗に声がかかったので気合が入っているはずです」

 阪神大賞典は?

 「今年は好調を維持している武豊さんが手綱を取るボスジラが本命です。ごめんなさい。テーブル席からオーダーが」

 ありがとう。琢磨は…。忙しくて厨房から出てくるのは無理そうだね。とりあえず、ここで中締めにしようか。

 阪神大賞典は、◎キセキの1着軸で○メイショウテンゲン、▲ボスジラ、△ムイトオブリガード、ユーキャンスマイル、メロディーレーン、トーセンカンビーナに流す馬券を買ってみたい。

 勝負レースのフジテレビ賞スプリングSの印は…。

 ◎①エン
 〇③ヴェルトライゼンデ
 ▲⑥ファルコニア
 △④ココロノトウダイ
 △②シルバーエース
 △⑧アオイクレアトール
 △⑨サクセッション

 馬券は3連複中心にする。

《3連複》
 ①-③-②④⑥⑧⑨(5点) 各1100円
 ①-②④⑥⑧⑨-②④⑥⑧⑨(10点) 各400円

《単勝》
 ①番 500円

 琢磨の予想がないと、やっぱり寂しい。来週は予想を披露してくれたらうれしいな。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇

主な登場人物
カズマサ…ひいきの居酒屋の店主。馬券はデータ派
琢磨…ひいきの居酒屋のスタッフ。好不調の波はあるが、馬券が当たると好調が続く
桃ちゃん…ひいきの居酒屋のアルバイト。馬券のセンスが抜群の競馬女子(UMAJO)。ちなみに、居酒屋ブルースのUMAJOは、酒場のあすピー→バイトのマヤ姉(ねえ)→桃ちゃんと変遷
もりやさん…ひいきの居酒屋の常連客。競馬とお酒が大好き

鈴木学(すずき・まなぶ) 関東エイト担当部長 

レース内容・騎手・厩舎

堅め

3連複

プロフィル

第1次東京五輪世代(第2次は2020年に誕生)。1993年2月にサンスポの競馬担当となり、2年間のブランク(運動部デスク)を挟んで競馬にどっぷり漬かっている。サンスポ記者時代は予想コラム「鈴木に学べ」を連載も、たまに「鈴木が学べ」に。

予想スタイル

「3連複の軸馬」を◎にしている。3連単の期待値は3連複の6倍だが、人気馬が1着だと6倍以下になることが多い。人気馬を軸にするのなら3連複の方が得という考え。

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