【田辺裕信 ゆる~い話】無観客開催でイレ込む馬減少

2021.2.10 04:56

 緊急事態宣言の延長で、JRAは引き続き無観客開催となります。昨年秋に人数制限はあったものの一旦、入場が再開されたときには、緊張感が出る感じがして、やはりお客さんがいた方がいいと改めて思いました。

 ただ、馬にとっては、お客さんが入ったとはいえ、パドックでもフェンスから距離が保たれた状態で、しかも大声を出さないということで、無観客開催と変わらない感覚だったように思います。落ち着いている馬が多かったですし、激しくイレ込む馬は明らかに少なくなった印象があります。

 今の東京開催でも、スタンド前スタートはお客さんがいるとイレ込んでしまう馬もいるのですが、ほとんどいないような感じですよね。もちろんパドックも静かですので、全体的におとなしいですね。そういう意味でも、馬には無観客の方がいいのかもしれません。

 今年の3歳馬はお客さんがたくさんいて、声援が聞こえる競馬場を知りません。この後、コロナが収束して、以前のように大勢のお客さんから声援を受ける競馬場に戻ったとき、イレ込んでしまう馬が出てくる可能性があるわけですよね。

 本来は若駒のときから経験することですが、古馬になって初めて経験して戸惑ってしまい、力を発揮できなくなる可能性もあるわけです。対応するわれわれも経験していませんので、どうなるかは正直、分かりません。

 こういうことを考えていると、たくさんのお客さんからの大きな歓声のなかでの競馬が、いかに素晴らしいものかを改めて感じます。再び以前のような競馬が開催されることを願っています。(JRA騎手)※隔週水曜日掲載

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