大阪サンスポ・斉藤弘樹記者【拡大】
6日に2020年度のJRA賞が発表されたが、今回はいろいろな意味で投票に頭を悩ませた。
年度代表馬は“世紀のジャパンC”を制したアーモンドアイが受賞したが、周囲からは無敗で牡馬3冠を達成した重みを重視してコントレイルを支持する声も多く聞かれた。
牝馬の活躍が顕著だった影響で、最も苦悩の選出となったのが、最優秀4歳以上牝馬の部門だ。もちろん、アーモンドアイの受賞に全く異論はないが、直接対決の安田記念で撃破するなどGIを3勝したグランアレグリアや、春秋グランプリを制覇したクロノジェネシス、大阪杯とエリザベス女王杯を制したラッキーライラックなど、例年ならどの馬が受賞してもおかしくないくらいハイレベルな争いとなった。グランアレグリア(最優秀短距離馬)、クロノジェネシス(特別賞)は別の部門で選ばれたが、“無冠”に終わったラッキーライラックは年間を通しての活躍を考えると、やや気の毒な印象だった。
一方で、最優秀4歳以上牡馬に選ばれたのは、年間わずか3走で天皇賞・春の1勝だったフィエールマン。“消去法”で票を投じた記者が多かった感も否めない。
今年も投票に頭を悩ますような多くの名馬の誕生を期待しつつ、“男の意地”も見せてほしい。