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2020.6.30 05:00

【オーナー直撃】森田和豊氏「ディアドラはすごい馬」

海外で転戦を続けるディアドラ。先に見据える凱旋門賞に向けて強敵を撃破できるか

海外で転戦を続けるディアドラ。先に見据える凱旋門賞に向けて強敵を撃破できるか【拡大】

 7月5日の英GI・エクリプスS(サンダウン、芝1990メートル)にはディアドラ(栗・橋田、牝6)が出走し、日本国内でも馬券が発売される。海外GI2勝目を狙う同馬の森田和豊オーナー代理=森田屋食品株式会社取締役=を直撃。GI10勝牝馬エネイブルとの初対決への意気込み、凱旋門賞(10月4日、仏パリロンシャン、GI、芝2400メートル)に照準を合わせた欧州転戦の現状を聞いた。(取材・構成=渡部陽之助)

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 --前走のモハメドユスフナギモーターズC2着以来、約4カ月ぶりの一戦となる

 「(凱旋門賞の舞台)パリロンシャン競馬場を経験させたくて(6月14日の)ガネー賞を目標としていましたが、外国馬の出走が駄目になったり、シャンティイで行われることになって止めました。橋田先生とコース形態などを考慮してエクリプスSになりました」

 --サンダウン競馬場は初体験だが

 「(昨年の英GIチャンピオンS3着だった)アスコット競馬場より適性はありそうですね」

 --豪華メンバーで、凱旋門賞を連覇したエネイブルとは初対決

 「厳しい相手だと思いますが、あれだけ強い馬との対戦は楽しみですね。前走で逃げたガイヤースが引っ張ってくれれば、レースはしやすいと思います」

 --昨年は挑戦しなかった凱旋門賞に、今年は一次登録した

 「昨年は一次登録をしていなかったので追加費用が必要でしたし、2400メートルもオークス以来で、相手関係も考えてリスクが大きいという判断。“距離を延ばそう”という話はありましたが、結果の出ていた2000メートル前後で使いました。年末に香港ヴァーズ(4着)で2400メートルを走って距離も大丈夫でしたし、今年はそこを目標に進めています。6~7週間の間隔で走らせるのがいいので、(凱旋門賞の前に)もう1走挟むことになると思います」

 --昨年3月から、海外で連続9戦目になる

 「昨年(6月)のプリンスオブウェールズSの後は帰国する予定でしたが、直前の雨で消化不良の競馬(6着)になり、“もう少し海外でやってみよう”と」

 --直後の8月に英GI・ナッソーSを制覇。周囲の見方が変わった

 「昨年は英国のアワードに、今年は“チーム・ディアドラ”としてドバイの『モハメド殿下競馬優秀賞』にノミネートされたり、反響の大きさは感じます。ほとんどは込山さん、橋田先生の息子の宜長さん(ともに調教助手)、娘の聖子さんらスタッフのおかげで、感謝の気持ちしかありません」

 --ディアドラの活躍を振り返って

 「本当にすごい馬ですよね。最後は、確実に脚を使ってくれます」

 --今後、日本のファンの前で走る可能性は

 「検疫もありますし、レース間隔から凱旋門賞の後に有馬記念も間に合いません。日本でレースを使うことは難しい。どこで引退するのかは流動的ですが、引退後に日本で繁殖牝馬となって、その子供が日本で走ってくれればと思います」

 --最後に意気込みを

 「エネイブルという馬を相手に、どれだけやれるか楽しみにしています。テレビの前で応援していただきたいですね」

★ディアドラの競走成績はこちら

■森田和豊(もりた・かずとよ) 1973(昭和48)年6月11日生まれ、47歳。大阪府出身。森田屋食品株式会社取締役。ディアドラの森田藤治オーナーの孫でオーナー代理。

 ◆ディアドラを管理する橋田調教師「目標としている凱旋門賞に向けて、コース形態も考慮してこのレースを選択しました。今までもいろんな競馬場で走っていますが、今回もヨーロッパのタフな競馬に耐えられる、いい訓練になってくれると思います。(海外での拠点・英ニューマーケットで)調整は順調に運んでいます。エネイブルもガイヤースもいて、今年の凱旋門賞の前哨戦でも最も強いメンバーになりますね」

★エクリプスS…18世紀に18戦全勝の成績を残した名馬エクリプスにちなんで、1886年に創設。英国の上半期中距離最強馬決定戦の位置づけで、出走条件は例年「3歳以上」だが、今年は新型コロナ禍を受けて英国競馬が3月18日から5月末まで中止された影響により、「4歳以上」に変更して開催される。注目は昨年の勝ち馬で、凱旋門賞3勝目に向けて今年の始動戦を迎えるGI10勝馬エネイブル。昨年の凱旋門賞2着以来の長期休養明けとはいえ強敵だ。他にも英GIコロネーションC勝ちのガイヤース、英インターナショナルSなどGI2勝のジャパンと、凱旋門賞に一次登録している欧州の一流馬がそろっている。