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2020.1.13 17:43

【みんなの反省会】フェアリーS~将来性を感じさせるのはハーツ産駒の2頭by山本忍TM

フェアリーSを逃げ切って制覇したスマイルカナと柴田大知騎手

フェアリーSを逃げ切って制覇したスマイルカナと柴田大知騎手【拡大】

デスク 3歳牝馬のマイル重賞、フェアリーSは3番人気のディープインパクト産駒のスマイルカナが鮮やかに逃げ切り、重賞初勝利を決めた。今回は現地で観戦した関東競馬エイトの山本忍トラックマン(TM)に登場してもらおう。君が本命にしたアヌラーダプラは1番人気を裏切って6着。まずは本命馬の敗因を聞こうかな。

山本TM 分からないですね。

デスク そうなの?

山本TM 返し馬の止め際で少しうるさかったですが、レースでは馬群の中で折り合って、もう少し伸びても良さそうな感じだったので。でも、直線を向いてから勢いづく場面がなかった。デキが今ひとつだったか、それとも馬場が合わなかったか。きょうは能力の高さを見せることができなかったですね。

デスク 前日のシンザン記念で7着に敗れたルーツドールといい、2日続けて1番人気が馬券圏を外した。2頭とも穴党の沢田知希トラックマン(関東競馬エイト)が本命にしていたから、沢田が“殺した”かも。

山本TM そうかもしれませんね(笑)。

デスク それは冗談として、この馬の評価は下げざるを得ないかな。

山本TM それはないです。デビュー戦と2戦目で素質の高さを見せていたので、1回の敗戦で見限るのは早計でしょう。ただ、本質は短距離馬かも。そうした部分を感じていたから三浦皇成騎手がマイルでももつように教え込んでいるように見えました。あと、今の中山のタフな馬場も合わなかったかも。馬場が合わなかったのは、シンザン記念のルーツドールも同じ。あれだけ跳びがきれいで大きいと、今の京都の馬場は向かないですよ。いい馬場で競馬をしたら巻き返しますよ。

デスク 勝ったスマイルカナの君の印は△。

山本TM ディープインパクト産駒らしいバネがあるし、最内の絶好枠を引きましたね。馬体減はなかったし、パドックでは2人引きでも落ち着いていました。スタートを決めると最内枠から前走同様に先頭へ。現状は抑えると行きたがるので、先手を奪って気分良く運ばせるのがベストだと思います。競り込まれることなくマイペースで進めると、直線は後続を寄せ付けず悠々と逃げ切り。「鮮やかな逃げ切り」という表現がぴったりの競馬でした。

デスク 将来性は?

山本TM 馬体はそんなに増えなくていいでしょう。よくて10キロまで。筋肉が付きすぎると良くないタイプに見えるので。距離に関しては気性的にもマイルまででしょうか。今回の勝利は決してフロックではないですよ。ただ、これからは今まで以上にマークがきつくなります。

デスク 君の◯チェーンオブラブが2着。

山本TM 調教がすごく良かったので。ただ、ハーツクライ産駒らしく胴がスラッとしているので中山のマイルは合っているとはいえません。今回は具合の良さと脚力で2着に来ました。本質は末脚が切れる舞台と流れでこその馬。距離はもっとあった方がいいので、桜花賞よりはオークス向きです。

デスク レースを振り返ってよ。

山本TM 馬群の真ん中で折り合いに専念。直線は馬場の外に出ると勢いよく伸びてきたけど、勝ち馬にあまりにも鮮やかに運ばれてしまいましたね。調教の良さが実戦に直結しました。

デスク 3着は△をつけていたポレンティア。

山本TM 太め感のない仕上がりで落ち着きも十分。加速力の差で2着馬に伸び負けましたが、この馬もチェーンオブラブと同じことが言えます。同じハーツ産駒で胴がゆったりしているので、トリッキーな中山のマイルは本質的に合いません。きょうはゴチャついたシーンもあったし…。

デスク 2番人気のシャインガーネットは4着。

山本TM テンに出して先団の外。ムキになる場面はなかったけど、直線は勝ち馬に迫るシーンがなかったですね。最後は2、3着馬にかわされてしまったし…。

デスク ダイワクンナナは、ダイワスカーレットの子ということもあって4番人気の支持を受けたけど13着と大敗。

山本TM 先行2番手から大きく失速しましたね。プラス16キロと馬体増が大きく影響したかもしれません。

デスク 今回のメンバーで将来性を感じさせる馬を最後に挙げてよ。

山本TM ハーツクライ産駒のチェーンオブラブ、ポレンティアの2頭。距離が延びてからが楽しみです。

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山本忍(やまもと・しのぶ) 関東エイト時計班 

調教・展開・馬場

本命

3連単

プロフィル

1972年生まれ、山口県出身。少年時代と多感な青春時代を瀬戸内海沿いの地方都市で過ごす。在学中に競馬と出会い、編集部を経た後にTMデビュー。現在は美浦トレセン南馬場の時計班。

予想スタイル

若い頃はご多分に漏れず、穴狙いを好んでいたが、本紙予想を担当してからは臨機応変、フレキシブルな予想スタイルにモデルチェンジ。日々精進あるのみ。

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