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2019.11.6 05:03

【田辺裕信 ゆる~い話】馬にも気が合う合わない、けんかで蹴り合いも…

田辺裕信騎手

田辺裕信騎手【拡大】

 馬は集団で行動する習性を持っています。気が合う馬がいれば、反りが合わない仲間もいるようで、人間と同じような感情を見せます。仲がいい馬とはしゃいだり、一緒にいることで落ち着いたりすることもあるんですよね。

 乗っていても、好きな馬と一緒にいるととてもおとなしい馬もいますし、逆に気に入らない相手を見ると威嚇したり、あるいは蹴りにいこうとしたりする馬もいて、本当に十馬十色だと思います。

 トレセンで放馬した馬は、多くの場合走り続けて、自分の厩舎に帰ったり、あるいはどこかで捕まえられるんですけど、中にはずっと同じ馬のそばに来て、離れようとしないで、ウロウロしていることがあるんです。

 そんな状況でけんかになることもあります。蹴り合いになり、その脚が人間に飛んでくるという場合もありますし、立ち上がって振り落とされる可能性もあり、本当に危ない。

 そんな馬の感情ですが、騎手はレース中には馬の気持ちを自由にしないというか、他の馬ではなく、騎手に意識を向けさせるようにするんです。レースへの集中力という部分もありますが、物見するとけがをする可能性もあり、安全面でも、馬の意識は常に注意しておかなければなりません。またがった瞬間から、騎手は懸命に馬の気持ちもコントロールしているんですよ。 (JRA騎手)