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2019.10.10 05:06

【馬人クローズアップ】須貝厩舎・藤後数也調教助手

ブランノワールと藤後助手

ブランノワールと藤後助手【拡大】

 トレセン内のさまざまな人間に焦点を当てる新企画「馬人(うまんちゅ)クローズアップ」。第3回は秋華賞のブランノワールで初めてのGI舞台に臨む栗東・須貝厩舎の藤後数也(とうご・かずや)調教助手(31)を取り上げる。

 キャリア3年目でたどり着いた晴れ舞台。ブランノワールで秋華賞に臨む藤後助手は水曜朝、慣れないテレビインタビューを終えると、苦笑いを浮かべた。

 「緊張しすぎて体が傾いていました。でも、ありがたいことですね」

 二級建築士の資格を持つ異色のホースマンだ。福岡県内で水回りの施工に携わっていたが、競馬界に新天地を求めた。乗馬経験はなし。それでも福島県のJRA競走馬リハビリテーションセンターに勤めながら、年齢制限があった当時はラストチャンスだった27歳で競馬学校に合格。ヘルパー経験を積んだ後、2017年1月に須貝厩舎のスタッフに加わった。

 憧れの競馬サークルに入ったあと、すべてが順風満帆だったわけではない。今年2月には、調教中に人馬ともに転倒し、背骨破裂骨折の重傷を負った。「医師から『神経に触れていたら、車いす生活になっていた』といわれました」。3カ月のリハビリを経て、6月に戦列復帰。今でも患部にはボルトが入っているが、この中間から、昨年12月の未勝利戦V時に担当していたブランノワールの世話役を、再び任せられることになった。

 「以前に比べてトモ(後肢)がしっかりして、折り合えれば最後は反応してくれると思います。でも、人馬とも無事に走り切ってくれることが一番です」

 人生も競馬も、設計図通りにいかないからこそ面白い。安全第一を祈りつつ、波乱の使者への色気は十分だ。 (川端亮平)

★秋華賞の特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載