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2019.1.9 12:00

【藤代三郎・馬券の休息(68)】オッズはいつから表示されたのか?(1/2ページ)

週刊Gallop誌上で好評連載中の作家・藤代三郎氏が、競馬にまつわる日常を氏のユニークな視点で綴る「馬券の休息」

週刊Gallop誌上で好評連載中の作家・藤代三郎氏が、競馬にまつわる日常を氏のユニークな視点で綴る「馬券の休息」【拡大】

 まず訂正から始めたい。少し前の当欄で、レープロの最終ページに載っていた「競馬を愛した人々」という企画(菊池寛から古井由吉まで、作家と競馬の関わりを写真とともにまとめた1ページ企画)を小冊子としてまとめてもらいたい、という趣旨の文章を書いたのだが、実はすでにまとまっていた。

 部屋を整理していたら、「近代競馬150ANNIVERSARY」というレープロ大の小冊子が出てきたのだ。全体が3部にわかれていて、第1部が「日本の顕彰馬」。クモハタからウオッカまでを紹介している。第二部が「著名人が語るオンリーワンの競馬」。浅田次郎からDAIGOまで、一人1ページのインタビュー。そして第三部が「競馬を愛した人々」。これで56ページの小冊子だ。定価がついていないところを見ると、場内で配付したということか。持っていることも忘れていた。

 近代競馬が150周年を迎えた平成24年(2012年)に、東京競馬場内の競馬博物館で行われた「日本近代競馬史展」の図録も同時に出てきたので、そのときに競馬博物館でこの「近代競馬150ANNIVERSARY」が配布されたのかもしれない。

 ところで、問題はこの図録のほうだ。ここに「発売方法の変遷とトータリゼータの導入」というページがあるのだが、たった1ページなのでかなり省略されている。だから知りたいことが書かれていない。たとえば、私が競馬を始めた昭和48年ごろはまだ「パンチ式勝馬投票券」だった。さらに、券種別に発売窓口がわかれていた。つまり、枠連と単勝は別の窓口だということだ。おまけに同じ枠連でも、その買い目ごとに窓口がわかれていたから、枠連を3点買う人は3回別の窓口に並ばなければならなかった。自分で書いていて、嘘だろうと言いたくなってきたが、本当にそうだったのである。

 もう一つ補足するなら、1枚あたりの券面金額が決まっていたから、高額の購入に対しては馬券を大量に購入する必要があり、そういう人の後ろに並ぶと時間がかかるので大変だった。すごい人はロールで購入していたのだ。「パンチ式勝馬投票券」というのは、ぺらぺらの薄い紙なので、ロールに巻かれていたのだが、大量に買う人はそのロール1本、という買い方をしていたということだ。

 問題はこのあと。印刷式馬券が導入されると、券種ごとに窓口はまだわかれていたものの、買い目による区分はなくなったので、そのためにわざわざ別の窓口に並ぶ必要はなくなった、とこの図録に書いてあるのだが、その「印刷式馬券の導入」が何年であったのかが書かれていない。そこが大事なのに!

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