【ジャパンC】フェラーリ級!アーモンド、4馬身先着

2018.11.22 05:11

 中央競馬のジャパンカップの追い切りが21日に行われ、今年の3冠牝馬で最有力候補のアーモンドアイ(美浦・国枝栄厩舎、牝3歳)が、茨城・美浦トレセンで抜群の動きを見せた。併せ馬で軽々と4馬身先着し、ピークを思わせる状態に仕上がった。サンケイスポーツ調教評価も最高の『S』。2012年のジェンティルドンナ以来となる3歳牝馬のVへ向けて態勢を整えた。ジャパンCの枠順は22日に確定、23日に金曜発売が実施される。

 今季一番の冷え込みとなった美浦を、女王の走りが一気に熱くした。アーモンドアイが追い切りで圧巻のぶっちぎり。文句なしのサンケイスポーツ調教評価『S』だ。

 「最初からリラックスしていてフットワークはとても良かったです。直線ではすごくいい脚を使いました。パワーアップしたと思います」

 さらなる進化を遂げた3冠牝馬に、ルメール騎手は頼もしげな視線を送った。ウッドチップ(W)コースでウォリアーズクロス(1600万下)を追走し、残り1ハロンで内から並びかけると、アッという間に4馬身先着。初霜が降り、ウッドチップが湿り気を帯びパワーを要する馬場状態に失速する馬も出るなか、馬なりで6ハロン83秒2、3ハロン38秒3-12秒5は出色の時計だ。抜群の加速力に、詰めかけた報道陣からは感嘆のため息すらもれた。

 休み明けのうえに、馬群の外を回らされる苦しい展開だった秋華賞も終わってみれば完勝。前走の追い切り後に鞍上が「95%」と語っていた状態は今回、「だいたい100%」まで上昇している。歴戦の年長馬撃破へ、態勢は整った。

 2009年にこのレースを制したウオッカや、仏オークス(ディアヌ賞)を制したスタセリタ…。国内外で数々の名牝に騎乗してきた名手にとっても、アーモンドアイは「特別な馬」だ。「ほとんど完璧で、とても賢い。一番いいのは瞬発力ですね。イメージはフェラーリ。同じくらいギアがすごい」と心底ほれ込んでいる。

 最愛のパートナーにベストの体調でまたがるためには、己も厳しく律する。ルメール騎手が斤量53キロで騎乗したのは15年のJRA移籍後で3鞍しかなく、昨年10月8日以来。無理のない減量を成功させるため、今週は大好きな赤ワインを断ち、食事もごく軽いもので済ませるつもりだ。

 「ジャパンCは彼女の(今年)最後の挑戦。古馬相手は結構難しいけど、この馬の能力はすごい。スタートからリラックスして運べれば2400メートルは絶対にいける。自信を持って乗りたいですね」

 3歳牝馬のVなら、2012年ジェンティルドンナ以来、史上2頭目の快挙。“最強外国人ジョッキー”を背に、アーモンドアイが歴史的牝馬へと羽ばたく。 (漆山貴禎)

★ジャパンCの特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載

★漆山がミタ

 トモ(後肢)の踏み込みが強すぎるため、秋華賞は追い切り前日に右前脚と後ろ脚の蹄をぶつけるアクシデント。最終追い切りを急きょWコースから傾斜があり脚をぶつけにくい坂路に変更せざるを得なかった。

 しかし、中間の調整では全く坂路に入っていない。「右前脚に(蹄底を保護する)鉄橋蹄鉄を履かせているけど、今は問題なくきているから。今回は2400メートルだし、競馬に近いコースで長く乗るようにしている」と国枝調教師。「秋華賞(の追い切り)は安全策。一生に一度しかない、あのときの方がプレッシャーだった」。歴戦の牡馬が相手なら立場はチャレンジャー。“攻め”の調整を貫いている。

★ルメール大暴れ

 ルメール騎手は今年、アーモンドアイの桜花賞、オークス、秋華賞の牝馬3冠以外に安田記念(モズアスコット)、菊花賞(フィエールマン)、天皇賞・秋(レイデオロ)、JBCスプリント(グレイスフルリープ)を勝ち、JRA・GI年間7勝の新記録を達成。また、19日現在で193勝を挙げており、武豊騎手が2005年にマークしたJRA年間最多勝記録212勝の更新も視野に入れている。

閉じる