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2018.11.21 05:03

【矢作芳人調教師 信は力なり】リスグラシューのGI初制覇は格別な喜び

矢作芳人調教師

矢作芳人調教師【拡大】

 以前から、この欄で提唱してきた女性騎手に対する減量制度が決定した。それも恒久的に2キロ減というのは自分が考えていた以上のものだ。

 競馬社会の未来を長い目で見たときに、女性騎手の活躍は必要不可欠であると思っていただけに、この決断は英断といえる。制度実現に向けて努力していただいた関係各位に敬意を表したい。

 マスコミが「菜七子ルール」と呼ぶように、現状では藤田騎手だけに適用されるわけだが、彼女の騎乗数や勝ち星が今まで以上に伸びるのは間違いないだろう。そして彼女に続く新たな女性騎手たちにも大きなアドバンテージとなる。そんなスターたちの誕生を楽しみに待ちたい。

 エリザベス女王杯で管理馬リスグラシューがついにGI制覇を果たしてくれた。意識したくなくても、周囲に「GI2着4回」といわれ続け、プレッシャーは相当なものだったが、それだけに勝ち切ったときの喜びは普段以上に大きかった。頑張って仕上げてくれたスタッフにも感謝したいが、いい状態で厩舎に戻してくれた牧場スタッフの仕事が素晴らしかったことを強調しておきたい。

 2200メートルを克服してくれたことや相手関係などを考えて、香港では2400メートルのヴァーズに向かうことになった。以前は弱点だった輸送を何とかクリアして体調を維持させたいものだ。

 対照的にマイルCSのモズアスコットは残念なレースとなった。4コーナーでの不利が大きく、上がりの息を見ても全然能力を出し切れていない。月、火曜と馬体をチェックしたが、幸いにも大きなダメージはなく予定通り香港マイルに向かう。地元勢は強力な布陣であるが、何とかひと泡吹かせて日本のファンの期待に応えたいと思っている。(JRA調教師)