【スプリンターズS】レースの注目点

2018.9.25 17:26

★秋のGIシリーズが開幕! 今年はGI馬6頭が登録

 9月30日の中山では、秋のGIシリーズ開幕告げるスプリンターズSが実施される。今年のスプリンターズSには、昨年のチェアマンズスプリントプライズ(GI)勝ち馬で、香港から参戦するラッキーバブルズ(セン7、香港・K.ルイ厩舎)を含む22頭が登録しており、同一GI3連覇の偉業に挑むレッドファルクス(牡7、美浦・尾関知人厩舎)、高松宮記念に続く春秋スプリントGI制覇を目指すファインニードル(牡5、栗東・高橋義忠厩舎)などGI馬は6頭が登録している。

 GI馬6頭がすべて出走すれば、スプリンターズSでのGI馬6頭以上の出走は、7頭が出走した2000年(2着アグネスワールド、3着ブラックホーク、5着マイネルラヴ、7着キングヘイロー、9着マイネルマックス、13着マサラッキ、14着シンボリインディ)以来となる。

 また、スプリンターズSには、今年実施された古馬の“芝スプリント重賞”優勝馬がすべて登録している。今年実施された古馬の“芝スプリント重賞”では、9レース中7レースで5歳馬が優勝しているが、スプリンターズSを制すのはどの世代だろうか。

★史上初のJRA同一GI3連覇なるか 偉業に挑むレッドファルクス

 レッドファルクス(牡7、美浦・尾関知人厩舎)が、史上初のJRA同一GI3連覇に挑む。同馬は、GI初挑戦となった2016年のスプリンターズSで同期のGI馬ミッキーアイルとの接戦をアタマ差で制し優勝。昨年はGI昇格後では3頭目となるスプリンターズS連覇を成し遂げた。

 7歳を迎えた今年は阪急杯(GIII)3着、高松宮記念(GI)8着、安田記念(GI)9着と連敗が続いているが、果たして、同一GI3連覇の偉業を成し遂げることができるだろうか。Vなら、ロードカナロア以来2頭目の芝1200mGI3勝馬となる。なお、年内未勝利の馬がスプリンターズSを勝つと、GI昇格後では初となる。

★スプリント重賞で今年3勝をマーク 春秋スプリントGI制覇狙うファインニードル

 今年の高松宮記念を制したファインニードル(牡5、栗東・高橋義忠厩舎)が“春秋スプリントGI”制覇を狙う。同馬は全9勝のうち8勝を芝1200m戦で挙げており、昨年の産経賞セントウルS(GII)で重賞初制覇を遂げたのち、スプリンターズSに出走した(12着)。

 今年に入りシルクロードS(GIII)→高松宮記念(GI)を連勝して“春のスプリント王”の座に就くと、香港へ遠征してチェアマンズスプリントプライズ(GI)4着という結果を残した。ファインニードルは昨年に続き産経賞セントウルSを制してスプリンターズSに参戦するが、前年のリベンジを果たすことができるだろうか。Vなら、同一年の高松宮記念&スプリンターズS制覇は史上5頭目、“スプリント重賞”年間4勝はグレード制を導入した1984年以降では初の快挙となる。

★スプリントGIで3連続2着のレッツゴードンキ 約3年半ぶりのGI制覇なるか

 2015年の桜花賞馬レッツゴードンキ(牝6、栗東・梅田智之厩舎)が約3年半ぶりのGI制覇を目指す。同馬は芝1200m戦で勝利を挙げたことはないが、昨年の高松宮記念、スプリンターズS、今年の高松宮記念と国内の“スプリントGI”では3戦連続2着と惜敗が続いている。スプリンターズSには、今年で3年連続3度目の挑戦となるが、果たして、レッツゴードンキは久しぶりにGIタイトルを手にすることができるだろうか。

 Vなら、グレード制を導入した1984年以降ではアドマイヤコジーン(1998年朝日杯3歳S→2002年安田記念)の3年5カ月19日に次ぐ2位となる長期間隔(3年5カ月17日)でのGI勝利となる。

★スプリント路線で活躍のアドマイヤムーン産駒 GI馬2頭を含む4頭が登録

 今年の“スプリント重賞”の結果を見ると、アドマイヤムーン産駒が活躍しており、ファインニードルは高松宮記念(GI)を含む3勝を挙げ、セイウンコウセイは函館スプリントS(GIII)を制している。

 アドマイヤムーン産駒は短距離での活躍が目立ち、これまでに挙げた平地重賞15勝のうち10勝を芝1200m以下で挙げている。今年のスプリンターズSには、GI馬セイウンコウセイ(牡5、美浦・上原博之廐舎)、ファインニードル(牡5、栗東・高橋義忠厩舎)を筆頭に、京王杯スプリングC(GII)勝ち馬のムーンクエイク(セン5、美浦・藤沢和雄厩舎)、前年の3着馬ワンスインナムーン(牝5、美浦・斎藤誠厩舎)と計4頭のアドマイヤムーン産駒が登録しているが、今回も好成績を挙げることができるだろうか。

 なお、セイウンコウセイに騎乗予定の池添謙一騎手は、Vなら、GI昇格後では単独トップとなるスプリンターズS3勝目となる。

★夏の勢いそのままにビッグタイトル獲得なるか “サマースプリント”チャンピオンのアレスバローズ

 サマースプリントシリーズのチャンピオンとなったアレスバローズ(牡6、栗東・角田晃一厩舎)は、今回がGI初挑戦となる。同馬は、CBC賞(GIII)で重賞初制覇を果たすと、北九州記念(GIII)も制し、シリーズ対象レース2連勝でチャンピオンの座に就いた。GI昇格後のスプリンターズSでは、4頭がGI初挑戦→優勝を決めているが、アレスバローズも夏の勢いそのままにスプリント界の頂点に君臨することができるだろうか。

 なお、2008年にはCBC賞→北九州記念を連勝し、GI初挑戦となったスリープレスナイトが優勝している。また、JRA・GI初勝利を目指す角田晃一調教師は、2016年以来2年ぶりのスプリンターズS挑戦となる。同調教師は騎手時代にヒシアケボノで1995年のスプリンターズSを制しており、Vなら、同レースがGIとなった1990年以降、初の騎手&調教師双方での優勝となるが、9度目の挑戦でJRA・GI初制覇を遂げることができるだろうか。

★キーンランドCを逃げ切ったナックビーナス J.モレイラ騎手の戦法に注目

 今年の高松宮記念3着馬のナックビーナス(牝5、美浦・杉浦宏昭厩舎)は、前走のキーンランドC(GIII)で重賞初制覇を遂げた。同馬は中山芝1200m戦では6戦2勝、2着4回で連対率100%を記録しているが、得意としている舞台でGI制覇を果たすことができるだろうか。

 なお、ナックビーナスはキーンランドCではJ.モレイラ騎手とのコンビで“逃げ切り勝ち”を決めているが、今回も引き続きモレイラ騎手が騎乗予定となっている。

 今年のスプリンターズS登録馬を見ると、ナックビーナスの他にも、函館スプリントS(GIII)を制したセイウンコウセイ(牡5、美浦・上原博之厩舎)、オープン特別の朱鷺Sを勝利したワンスインナムーン(牝5、美浦・斎藤誠厩舎)、産経賞セントウルS(GII)2着のラブカンプー(牝3、栗東・森田直行厩舎)と前走でレースの主導権を握って好走した馬が名を連ねており、モレイラ騎手とナックビーナスのコンビがどのような戦法で挑むのか注目される。

★親子4代GI制覇に挑むラブカンプー 開業5年目の森田直行調教師はGI初挑戦

 産経賞セントウルS(GII)2着のラブカンプー(牝3、栗東・森田直行厩舎)は、父が2002年の高松宮記念優勝馬ショウナンカンプで、“スプリントGI”父子制覇がかかる。また、同馬の父系の血統を辿ると、祖父がスプリンターズS連覇を果たしたサクラバクシンオー、曾祖父が1986年の天皇賞(秋)優勝馬サクラユタカオーで、ラブカンプーがスプリンターズSを勝てば、親子4代GI制覇となる。ラブカンプーには今年の宝塚記念で17年ぶりのJRA・GI制覇を果たした和田竜二騎手が騎乗予定だが、歴戦の古馬を破ってGIタイトルを手にすることができるだろうか。

 また、ラブカンプーを管理する森田直行調教師は、2014年の厩舎開業以来初のGI挑戦となる。同調教師は今年のアイビスサマーダッシュ(GIII)で重賞初制覇を遂げ、スプリンターズSには、アイビスサマーダッシュ優勝馬のダイメイプリンセス(牝5)とラブカンプーの2頭を登録している。なお、ダイメイプリンセスは父が2000年の高松宮記念優勝馬キングヘイローで、同馬も“スプリントGI”父子制覇がかかっている。

★過去3勝を挙げている外国馬 今年は香港からラッキーバブルズが参戦

 スプリンターズSでは、2005年サイレントウィットネス(香港)、2006年テイクオーバーターゲット(オーストラリア)、2010年ウルトラファンタジー(香港)と外国馬が3勝を挙げている。今年のスプリンターズSには、香港からラッキーバブルズ(セン7、香港・K.ルイ厩舎)が参戦を予定している。同馬は26戦8勝という成績で、昨年のチェアマンズスプリントプライズではGI制覇を遂げているが、日本でどんな走りを見せるだろうか。

 また、ラッキーバブルズに騎乗予定のB.プレブル騎手は、スプリンターズSには5度目の参戦となり、2006年にはブリッシュラックとのコンビで安田記念(GI)を制している。プレブル騎手は2016年以来2年ぶりの来日となるが、12年ぶりのJRA・GI制覇を遂げることができるだろうか。

★武豊騎手が勝利なら最年長優勝記録を更新

 ラインスピリット(牡7、栗東・松永昌博厩舎)に騎乗予定の武豊騎手は、レース当日の年齢が49歳6カ月16日で、Vなら、1997年の岡部幸雄元騎手(49歳1力月14日)を上回り、スプリンターズSの最年長優勝記録を更新する。

 ラインスピリットは今回が通算47戦目となるが、武豊騎手が騎乗するのは初めて。果たして、“テン乗り”となるラインスピリットを勝利に導くことができるだろうか。

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