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2018.5.16 12:15

【佐藤洋一郎・馬に曳かれて半世紀(35)】「オークスのゾロ目」復活の予兆?あるぞ人気薄馬の返り咲き(3/5ページ)

スポーツ紙記者No.1の健筆家と謳われるサンスポ佐藤洋一郎記者が自身の記者生活の集大成として送り出す「馬に曳かれて半世紀」

スポーツ紙記者No.1の健筆家と謳われるサンスポ佐藤洋一郎記者が自身の記者生活の集大成として送り出す「馬に曳かれて半世紀」【拡大】

 

 オークス話がここまでヒートアップして、記者の競馬記者人生を決定的にした牝馬と美少女との出会いを記さないわけにはいかない。その馬に◎を打ったおかげで、競馬記者になって初めて『優駿』から原稿依頼(クラシック馬の故郷を訪ねて)があり、北海道への生まれて初めての取材旅行に誘われたのだから。

 

 【トウカイローマンを初めて見たのは、オークスの週の火曜日だった。東京競馬場の出張馬房で厩務員が鬣(たてがみ)と前髪をブラッシングしていた。彼女の正面に立ったとき、胸にギクリと突き刺さるものがあった。小さな頭に艶やかな黒髪、鼻筋の通った端正でしかも愛らしい面立ち、底なしの泉さながらに澄明な目壷(めつぼ)がたたえる吸い込まれそうな色調…。洗い場から歩み出た小柄な肢体の、華奢に見えて腰高で張りのあるプロポーションを目の当たりにして、思わず一人の少女の名をつぶやいた。サラ。サラ・ジェーン・ガルシア…。

 サラを初めて見たのは、若い厩務員に連れられて行った美浦トレセン裏の薄暗いクラブのシートでだった。ショータイムの踊り子たちのなかでキャアキャア嬌声を発し、水遊びする子供のようにはしゃいでいた。サラはスペイン系のフィリピン人。

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