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2018.4.2 17:00

【リレーコラム】東京サンスポ~「そっと辞めたかった」木幡初広騎手(2/3ページ)

木幡初広

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 長男・初也騎手(22歳)、次男・巧也騎手(21歳)、三男・育也騎手(19歳)がデビュー。彼らが徐々に軌道に乗りつつあるのを見届けて、引退を決断したようだ。先月29日の引退発表では、「52歳まで乗り続けることができたのは、関係者や理解のあるオーナーのおかげだと思っています。特に妻には感謝しています。妻がいなければ息子たち3人は騎手になっていなかったと思います。34年間の騎手生活はやりきったという思いがします。今後は、自分が勝てなかった(JRAの)GIを子供たちに勝ってほしいと願っています」とコメントした。

 ジョッキーとして最後のレースとなった3月24日の中山10R・春風S(1600万下、ダート1200メートル)はプレシャスエースで5着。有終の美は飾れなかったが、全力を出し切って引き揚げてきた木幡さんが、すがすがしい表情を見せていたのがとても印象的だった。

 ラストランの前に引退を発表すれば、多くのファンに別れを告げることもできたが、騎手・木幡初広にはその選択肢はなかった。もともと、派手なことを好まないタイプ。どちらかといえばぶっきらぼうで、初対面だと取っつきにくい印象がある。記者もこの世界に入ったばかりのときは、怖くて全然話しかけることができなかった。それでも何とか食い込んで、ときには怒られて、ときにはいじられて、存在を認めてもらうと少しずつ話ができるようになった。引退発表後、率直な感想を尋ねると、「本当はそっと辞めたかったんだ。時期が来れば(引退は)仕方がないことだからね」と話してくれた。

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