中央競馬:ニュース中央競馬

2017.12.6 11:51

【藤代三郎・馬券の休息】(13)裏タオルが欲しい

ジャパンカップの週に京都で販売されたマフラータオル(写真下、JRAサイトから)。

ジャパンカップの週に京都で販売されたマフラータオル(写真下、JRAサイトから)。【拡大】

 競馬場ではさまざまな競馬関連グッズを売っているが、その中にマフラータオルがある。GIウイークにはワゴンで売られ、付いている3角クジを引くと、A~D賞が当たる。外れクジなしである。A賞は札幌で当たったことがあるが(GIウイーク以外にも、このマフラータオルは夏競馬の間も売られている)、3000円だったか5000円だったか忘れてしまったが、クオカードだった。B賞は当たったことがない。いや、競馬仲間のオサムがパーカーのようなものが当たったことがあるから、あれがB賞かも。C賞は500円券。そしてD賞がボールペンだ。

 このボールペンが欲しくてマフラータオルをせっせと買っていた時期がある。普通のボールペンの軸に、「2016年ダービー」と書いてあるだけ。いや、印刷か。遠目からでは普通のボールペンに見えるが、手に取ってみると、「2016年ダービー」とあるから、おやっという反応が返ってくる。いつだったか、喫茶店で女性編集者と打ち合わせしていたとき、このボールペンに気がついた彼女が、「あっ、いいなあこれ」と言ったことがある。そこで、次に会うときにプレゼントしようと、ジャパンカップのボールペンを進呈したら、とても喜んでくれた。もちろんこのときは自分用のも購入しているから、マフラータオルを2枚買った。そんなことをしているから、私の部屋の中にはタオルが山のようにある。

 2017年の金杯の朝、中山競馬場に行くと、ターフィーショップの前にワゴンが出ていたのでマフラータオルを買うとお目当てのD賞。で、ボールペンをもらうと、なんだよこれ。いやはや、驚いた。2017年からレース名付きボールペンの形態が変わってしまったのである。そのために作ったような白いプラスチック製の軸なのである。その軸にはもちろんレース名がプリントされているが、全体的にしょぼい。おもちゃのように見える。こういうのは個人の好みの問題であるから、この新生ボールペンのほうがいい、と言う方もいらっしゃるかもしれない。しかし普通のボールペンの軸にさりげなくレース名があるからよかったのだ。品がある、節度がある。白いボールペンの軸にレース名が入っていても、「特別感」はなく、むしろ「おもちゃ感」しかない。

※続きはベーシックパックで

藤代三郎(ふじしろ・さぶろう)

 1946年生まれ。本名・目黒考二(めぐろ・こうじ)。明治大学文学部卒業後、76年に作家・椎名誠氏と書評誌「本の雑誌」創刊。ミステリーと野球とギャンブルをこよなく愛す。藤代三郎のほかにも群一郎、北上次郎など複数のペンネームを持ち、評論、執筆活動を幅広く展開。著書に「本の雑誌風雲録」「活字三昧」(いずれも目黒考二)や「冒険小説論」(北上次郎)。「戒厳令下のチンチロリン」や週刊ギャロップに創刊より連載している「馬券の真実」をまとめた「外れ馬券は人生である」などの“外れ馬券シリーズ”は藤代三郎として発行している。

関連

  • 週刊Gallop誌上で好評連載中の作家・藤代三郎氏が、競馬にまつわる日常を氏のユニークな視点で綴る「馬券の休息」