【リレーコラム】東京サンスポ

2017.7.17 16:56

 7月に入り、外厩であるノーザンファーム天栄(福島県)調教馬の勢いが止まりません。ラジオNIKKEI賞をセダブリランテスが制すと、翌週の七夕賞をゼーヴィントが優勝。そして先週の函館記念でルミナスウォリアーが重賞初制覇を飾りました。今週末の中京記念に出走予定のグランシルクにも注目したいところです。

 思えば昨年の8月1日、同牧場を見学した際、現役馬とデビュー前の2歳馬を3頭ずつ見せてもらった中に、オープン昇級初戦の七夕賞で8着に敗れたばかりのルミナスウォリアーがいました。当時、木實谷(きみや)雄太場長は「能力だけで走っている感じですね。まだトモ(後肢)が緩くて、道中でせかすことができない。なかなか追い切りでも動かないけど、実が入って、動けるようになればもっと走れますよ」と話していましたが、重賞で戦ってきたこの1年で、着実に力をつけたのでしょう。

 函館滞在中の板津雄志記者が「調教ではいつも動かない馬だけど、今回は行きっぷりが抜群。こっちの気候が合うのか、馬に活気があって、過去最高の雰囲気に見えた」と評価した函館記念の最終追い切りの動きの良さに加え、3~4コーナーで動いていったレースぶりは、今まで見られなかったもの。混戦の2着争いを尻目に1馬身半突き抜けたのは、確かな成長の証しと見て取れました。2015年の金鯱賞(ミトラ)以来の重賞制覇となった柴山雄一騎手にとっても、秋に向けて楽しみが広がったのではないでしょうか。

 ちなみに、昨年に見せてもらった2歳馬の中には、のちのダービー馬レイデオロの姿もありました。マーガレットS勝ちの半兄ティソーナ(父ダイワメジャー)、現2歳の全弟レイエンダ(父キングカメハメハ)との比較で、木實谷場長は当時「まだ筋肉がつききっていないし、ティソーナに比べると現時点で完成度は低いけど、やっぱりモノはいいですよ。兄と弟は背が高くてガッシリしているけど、この馬は横にスラーッと長くて、距離も2000メートルは楽にもちそう」と評価し、「重賞を勝てる器だと思います。来年の今ごろに取材を受けられる馬になってほしい」と続けました。その期待どおり、世代の頂点に立ったわけです。

 今年も近々、同牧場に見学に行く予定。秋に向けて充電中のレイデオロや、来春のクラシック戦線をにぎわす2歳馬に出会えるかもしれないと思うと、楽しみでなりません。

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