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2016.11.14 18:07

【リレーコラム】東京サンスポ

 13日のエリザベス女王杯は3番人気のクイーンズリング(栗東・吉村圭司厩舎、牝4歳)が、ミルコ・デムーロ騎手の卓越した騎乗に導かれてGI初制覇。管理する吉村圭司調教師(44歳)=栗東=にとっては、2012年3月の開業以来、5年目で念願のGI初勝利となった。

 記者は京都競馬場ではなく、東京競馬場で勤務していたので吉村調教師がひと段落してから電話をすると、「府中牝馬Sを勝ってからも、馬の状態がよかった。だから“これで何とかGIを獲りたい”と思っていたので、勝てて本当によかったです」と喜びを伝えてくれた。常々、縁の下で指揮官を支える夫人の雅美さんと、3人の子供の前でのGI制覇だけに、喜びもひとしおだったはずだ。

 以前、吉村調教師と会話していたときに、記者が驚いたことがあった。「騎手を目指して競馬学校の騎手課程試験に合格したんですが、体重が重くなって入学を辞退したんですよ」というエピソードを教えてくれたのだ。今でも鮮明に覚えている。受験したのは競馬学校騎手課程の7期生入試。もし入学していれば、四位洋文騎手や藤田伸二元騎手たちと同期だった。

 その後は北海道の坂東牧場で経験を積み、1996年の厩務員課程1月生として入学してきた苦労人だ。飯田明弘厩舎でキャリアをスタートさせ、池江泰寿厩舎では調教助手、技術調教師としてドリームジャーニー(06年朝日杯FS、09年宝塚記念&有馬記念)、オルフェーヴル(11年皐月賞、ダービー、菊花賞の3冠などGI・6勝)兄弟をはじめ、たくさんのオープン馬とずっと間近で接してきた。その経験と蓄積が、トレーナーになって確実に生かされている。今年ここまでに25勝を挙げており、一昨年にマークしたキャリアハイの27勝を超える勢いだ。

 現在、重賞勝ちはエリザベス女王杯を含めて4勝。すべてクイーンズリングで挙げたもので、同馬は吉村厩舎の看板娘である。今後のローテーションは、近日中に決定すると思われるが、有馬記念に出走してくれれば…と多くのファンは願っているだろう。GIトレーナーとなった吉村調教師の今後の活躍を、今まで以上に注目していきたい。

片岡良典(かたおか・よしのり) 東京サンスポ記者 

直感 取材

本命、時々大穴

プロフィル

東京サンスポ所属。1968年生まれ。3年間の牧場勤務を経て、94年3月から関東競馬エイトの想定班でデビューし、01年5月から東京サンスポで老体にムチ打つ?

予想スタイル

コテコテの関西弁で昭和の匂いを漂わせながら“勝負になるの?”とせっせと取材する浪漫人情派。勝って欲しい馬に◎が本音。馬券は単勝、複勝と枠連と馬連。