【チューリップ賞】レース展望

2016.2.29 18:20

 牝馬クラシックのトライアルも今週からスタート。阪神の土曜メーンでは本番の桜花賞と同じ舞台での前哨戦、チューリップ賞(5日、GIII、芝1600メートル、3着までに優先出走権)が行われる。

 メジャーエンブレム1強ムードになっている3歳牝馬戦線において、対抗馬と目されるのがジュエラー(栗東・藤岡健一厩舎)だ。前走のシンザン記念では牡馬を相手に2着。当時の京都はインが伸びやすい馬場だったが、後方から大外を通って勝ち馬にクビ差まで迫った走りにはかなりの強さが感じられた。目標が先とはいえ、牝馬同士のここは負けられないだろう。

 24日の栗東での1週前追い切りでは整地前の荒れた坂路でラスト1ハロン12秒1(4ハロン54秒8)と力感あふれる走りを披露。状態面も高いレベルにある。ここにきて同じ父を持つナムラシングン(つばき賞)、ジョルジュサンク(すみれS)も2勝目を挙げており、新種牡馬ヴィクトワールピサの産駒も好調だ。姉ワンカラットはスプリント路線で活躍したが、こちらは初戦で1800メートルを使われたようにマイル以上も問題なし。ミルコ・デムーロ騎手の開催日6日連続重賞Vという大記録達成は有望だ。

 ディープインパクト産駒も強力な顔ぶれがそろっている。シンハライト(栗東・石坂正厩舎)は新馬、紅梅Sと連勝中。3カ月ぶりの前走はまだ7、8分というデキだっただけに、使われた上積みも大きいに違いない。レースセンスが高い馬で、距離もマイル以上あったほうがいいタイプだ。こちらも兄アダムスピーク、アダムスブリッジ、姉リラヴァティがいずれも早い時期から活躍している。ここを無敗で通過するようだと、西のヒロイン候補として本番を迎えることになるだろう。

 レッドアヴァンセ(栗東・音無秀孝厩舎)も未勝利、エルフィンSを連勝して軌道に乗ってきた。2戦続けて上がり最速をマークしたように、父譲りの瞬発力が武器。4戦して2勝2着2回という安定感も魅力だ。リディル(父アグネスタキオン、デイリー杯2歳S、スワンS)、クラレント(父ダンスインザダーク、デイリー杯2歳S、エプソムCなど重賞6勝)、レッドアリオン(父アグネスタキオン、マイラーズC、関屋記念)、サトノルパン(父ディープインパクト、京阪杯)と兄4頭が重賞馬という血統面も大きな後押しになる。

 実績ではウインファビラス(美浦・畠山吉宏厩舎)が最上位の存在だ。新潟2歳S、阪神ジュベナイルフィリーズでともに2着と強敵相手にハイレベルな走りを見せてきた。切れる脚はないが、長くいい脚を使えるタイプ。厳しいペースになれば、持ち味のしぶとさを生かせるチャンスだ。チューリップ賞では過去7年連続で関東馬が本番の権利(3着以内)を獲得している。昨年は同じステイゴールド産駒のココロノアイが勝っており、そうした観点からも上位争いが期待できるだろう。

 他にも函館2歳Sの覇者で阪神JF3着のブランボヌール(栗東・中竹和也厩舎)、アルテミスSでメジャーエンブレムを破ったデンコウアンジュ(栗東・荒川義之厩舎)、未勝利、白梅賞と連勝中のエルビッシュ(栗東・角居勝彦厩舎)の賞金上位馬や、収得賞金400万円の1勝馬(2月29日現在9/11の抽選対象)の中にもヴィクトリアマイルを連覇したヴィルシーナの全妹ヴィブロス(栗東・友道康夫厩舎)、桜花賞馬ダンスインザムードの娘カイザーバル(栗東・角居勝彦厩舎)といった良血馬がおり、白熱したレースが見られそうだ。

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