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2015.12.30 05:00

【沢田康文の欧州リポート】“生きる伝説”ファーブル師が圧勝

 先週は接戦となっているフランスのリーディング騎手争いの話題をお伝えしたが、調教師部門は今年もアンドレ・ファーブル調教師が首位を獲得し、6年連続、通算27回目のタイトルを手中に収めた。フランスの調教師の順位は勝利数順の日本と異なり、収得賞金順により決定される。

 今年のファーブル厩舎の主な活躍馬にはニューベイ、メイクビリーヴの2頭の牡馬クラシックホースに加えてフリントシャー、マイル路線で活躍したエゾテリークなどが挙げられる。12月29日時点での836万ユーロ(約11億300万円)は、2位のジャン=クロード・ルジェ調教師の495万ユーロに大差をつける圧倒的な勝利だった。

 障害騎手を経て、1978年にアンドレ・アデル厩舎を引き継ぐ形で開業したファーブル師は、これまで世界各地で重賞で700勝以上を挙げており、フランス競馬史上最高の伯楽と誰もが認める巨大な存在。また競馬の世界にとどまらず、ポロの名手としても知られている。

 日本には京王杯スプリングCを勝ったスキーパラダイスなど90年代までは管理馬を送り込む機会もあったが、近年はそれも途絶え、99年ジャパンCにおけるボルジアがJRAでの最後の出走例となっている。45年生まれで今年、中央競馬ならば定年となる70歳を迎えた。しかし、その卓絶した調教技術に陰りはなく、後に伝説として語り継がれるであろう活躍はこれからも続きそうだ。(在仏競馬記者)