【有馬記念】データ大作戦(2)血統

2015.12.23 05:05

 2日目は血統編をお届けする。サンデーサイレンス(SS)亡き後も、その血を継ぐ馬の活躍が目立つ近年の日本競馬。有馬記念も過去10年全てでSS系が優勝と、例にもれない。今年もグランプリにふさわしい良血馬が顔をそろえたが、脱落するのは果たしてどの馬なのか!? なお、すでに脱落したオーシャンブルーの評価は割愛する。

〔1〕父の舞台適性(最大7点減)

 サンデーサイレンス系が2004年から11年連続で優勝と圧倒的な強さを誇る。その前の02、03年もSSと同じヘイルトゥリーズン系のシンボリクリスエス(父クリスエス)が連覇しており、有馬記念ではこの系統が主力になる。

 ディープインパクトは06年の勝ち馬で、産駒のジェンティルドンナが14年に優勝した。マンハッタンカフェは01年、ゼンノロブロイは04年、ハーツクライは05年に制覇。ステイゴールドは産駒がこのレースを4勝し、ネオユニヴァースは10年の覇者ヴィクトワールピサを出している。以上の産駒は減点なし。

 キタサンブラックの父ブラックタイドはディープインパクトの全兄。前述の種牡馬と比べると実績で劣るが、大きなマイナスにはならない。1点減。

 ゴールドアクターは父スクリーンヒーローがSSと同じヘイルトゥリーズン系で、その父グラスワンダーは1998、99年に有馬記念を連覇している。SS系でないぶん割り引くが、減点は2点。

 ミスタープロスペクター系は過去10年で【0・2・3・12】とやや分が悪い。アドマイヤドン産駒のアドマイヤデウス、アルバート、キングカメハメハ産駒のヒットザターゲット、ラブリーデイは5点減だ。

〔2〕父の底力(最大3点減)

 国内最高峰のGIで勝ち負けするには父系の底力も重要だ。自身がGIを制し、父としてもGI馬を出している種牡馬の産駒は減点なし。

 父ブラックタイドがGIを勝っていないキタサンブラックは1点減。アドマイヤドンは産駒がGI未勝利で、アドマイヤデウス、アルバートは3点減とする。

〔3〕母系の血統構成(最大3点減)

 父だけではなく、母系や母の父などにも注目が必要だ。この項目では母系の配合種牡馬をチェックする。

 キタサンブラックは菊花賞を勝っているが、母の配合がサクラバクシンオー×ジャッジアンジェルーチでは、舞台適性の面で他馬と比較して少々分が悪い。ゴールドアクターも母の父がキョウワアリシバでは底力に欠ける。ともに2点減。

 ワンアンドオンリーは母がタイキシャトル×ダンジグで、スピード色が濃い。時計がかかるこの時季の中山芝では割引が必要とみて、1点減。

〔4〕母系の質(最大7点減)

 《減点なし》トーセンレーヴは母が2歳女王ビワハイジで、半姉にGI6勝の女傑ブエナビスタ(父スペシャルウィーク)がいる。ルージュバックは母ジンジャーパンチがブリーダーズCディスタフなど米GIを6勝した名牝だ。

 ショウナンパンドラは伯父にステイゴールドがいて母系は上質。ラストインパクトは伯父に1994年の3冠と有馬記念を制したナリタブライアンがいる。いずれも底力は申し分ない。

 《1点減》サウンズオブアースは半兄に米国のGI勝ち馬がおり、近親に米2歳王者のチーフズクラウンをはじめ活躍馬が多数。マリアライト、リアファルの姉弟は、半兄にダートGI馬のクリソライト(父ゴールドアリュール)がおり、叔父にジャパンCダートを制したアロンダイトがいる。ダートの活躍馬が多いが、底力は十分にある。

 ワンアンドオンリーは近親に皐月賞馬ノーリーズンがおり、ヘイローの3×4のクロスを持ち爆発力がある。アドマイヤデウスは叔父に中山金杯を連覇したアドマイヤフジがおり、牝系からはダービー馬フサイチコンコルドなどが出ている。

 《2点減》ゴールドシップの牝系は近年の活躍こそあまり目立たないが、古くは第2回有馬記念の優勝馬ハクチカラを出している。

 アルバートとラブリーデイは同じ母系の出身。近親に大物こそいないが、コンスタントに中距離タイプの活躍馬が出ており、小回り適性も高い。

 《3点減》ヒットザターゲットは母ラティールが愛知杯2着で、牝系をさかのぼれば米GIベルモントSを制したコンキスタドールシエロがいる。

 《5点減》キタサンブラックは4代母が米GI馬だが、近親に目立った活躍馬はいない。菊花賞を勝ったが、本質的にはスピード型で、有馬記念を勝ち切るにはスタミナと底力が不足している感が否めない。

 《6点減》ゴールドアクターは母が平地で未勝利。近親の活躍も目立たず、強調材料に乏しい。

◆2日目の結論

 ショウナンパンドラはただ1頭、前日に続いて減点がなかった。父は2006年の有馬記念を含めGI7勝を挙げたディープインパクトで、伯父にステイゴールドがいる良血。血統背景は申し分なく、単独の首位に躍り出た。

 同じディープインパクト産駒で、減点がなかったラストインパクト、減点を1にとどめたマリアライトが並んで2位に浮上。前日に満点だったラブリーデイは7点減、キタサンブラックは9点減で、やや後退した。

 脱落はアルバートとゴールドアクター。ともに連勝中で勢いのある4歳馬だが、サンデーサイレンス系でないことなどが影響して10点減となった。また、22日に出走を表明したトーセンレーヴはこの日に減点がなかったが、初日に25点減があったため、脱落扱いとする。

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