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2015.11.18 05:02

【沢田康文の欧州リポート】テロの影響で無観客レースに

 パリ同時多発テロ(13日)の影響は競馬界にも波及した。パリ地区の競馬を運営するフランスギャロは14日のサンクルー競馬、15日のオートイユ競馬を中止すると発表。大統領閣議の権限によってのみ発令される非常事態宣言が出された事態の重大さを考えれば当然の処置だった。14日は他地区での競馬がコンピエーニュやトゥールーズなどで開催されたが、中西部のラヴァルも中止に。15日のボルドーでは無観客によるレースが実施された。

 英国のチェルトナム競馬場やプランプトン競馬場では、騎手たちが喪章とフランスの国旗をつけてレースに騎乗するなど、パリへの連帯と哀悼を示す動きが広がった。

 事件直後の週末、パリの街は厳戒態勢で閑散と静まり返っていたが、週明けから人々は仕事に出て、恐怖と閉塞感と戦いながらも、懸命に日常を取り戻そうとしている。テロのあった深夜、献血所にさまざまな人種の人々が殺到し、長蛇の列を作っていたという話を伝え聞いた。

 ジャパンC(29日、東京、GI、芝2400メートル)に出走するイラプト(牡3)は、16日の午前にシャンティーのラモレー地区にあるF・グラファール厩舎を出発し、陸路でオランダのアムステルダム・スキポール空港へ向かった。直行便で行かないのは、仏シャルルドゴール空港から日本への貨物便が廃止されているため。この原稿が活字になる頃には無事に日本に到着しているはずで、万全の状態でJCに挑んでもらいたい。 (在仏競馬記者)