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2015.5.12 05:03

名馬へのスタート切れ!若駒の“関門”ゲート試験とは?(2/4ページ)

ゲート練習でスタートはすんなりとはいかないが、最初はどの馬もこんな感じだ

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 今月31日に日本ダービーが行われる。3歳馬の頂点を決める競馬界最大のレースだ。翌週の6月6日には2歳新馬戦が始まる。デビューを控える2歳馬が避けて通れないのが発走調教審査だ。

 一般的には「ゲート試験」または「ゲート審査」と呼ばれる。どんな良血馬であろうと、JRA所属馬は審査に合格しなければレースに出走できない。審査は毎週水曜から金曜まで行われている。どんな内容なのか。

 JRA審判部上席発走役の長島隆樹氏は「馬がゲートに入ればいい、ゲートの中で立ち止まっていればいい、というイメージを持たれるかもしれませんが、そうではないんです」と話す。

 「人の指示でスムーズにゲートに入り、人の指示で止まって我慢することができ、ゲートが開いたらすみやかに真っすぐ走り出す。これら一連のスタート動作ができているかを見ています」

 審査の前に、まずは練習。先輩馬の後ろについてゲートを通過することから始まり、前扉を係員が手でバタバタと開け閉めして扉が動くことを教える。馬を怖がらせないため、練習ゲートは扉の開く音が小さくなっているものもあり、ゲートに入ってしばらく駐立して後ろから出る動作を何度も繰り返したりもする。

 一つずつ馬に教えていき、上手にできれば首をポンポンと叩いて「偉いね、いい子だね」と大げさに褒め、ゲートに対する不安を取り除いてやることも重要だ。

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