2002年の安田記念をアドマイヤコジーンで制した後藤騎手。JRA・GI初制覇にガッツポーズ【拡大】
親しい関係者によると、26日の夕方に病院から帰宅した後藤騎手は、「家族で夕飯を食べるなど普段と変わらない様子」で、娘の珠々(しゅしゅ)ちゃん(1)をお風呂に入れた。先に家族が就寝し、夫人でタレントの麻利絵さん(36)が朝目覚めたときに寝室に姿がないため、探しにいくと脱衣所で首をつった状態だったという。
関係者は、「機嫌が悪い様子もなかったし、自殺するようなそぶりもなかった。思い当たる節がない」と話す。先週18日には福島県いわき市内の小学校で「夢」をテーマに授業を行っていた。関係者が話すように動機については謎に包まれている。
自宅には同期デビューで現在はJRA競馬学校の教官を務める小林淳一さん(41)や、師匠の伊藤正徳調教師(66)らが訪れ、突然の死を悼んだ。伊藤調教師は「先々週、一緒にご飯を食べたときは、何も変わった様子はなかった。奥様も周りも現実を受け止められていない状況です」と、沈痛な表情で話した。
葬儀は密葬で執り行われ、後日、東京でお別れ会が開かれる。明るいキャラクターでファンも多く、テレビのバラエティー番組でも親しまれた。競馬界一のエンターテイナーと呼ばれた後藤騎手が、どうして死を選ばなければならなかったのか。早すぎる死が、競馬界に与える影響はあまりにも大きい。