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2014.10.27 13:36

【甘辛戦記】“一目惚れ”した酒井「たいした馬」

プレゼンターの豊川悦司(左)と握手する酒井学騎手

プレゼンターの豊川悦司(左)と握手する酒井学騎手【拡大】

 「GIとは言わないまでも、重賞のひとつくらいは…」。これがダービー前日の5月31日、トーホウジャッカルのデビュー戦に跨った酒井騎手の第一印象だ。

 「出遅れて10着。ただ、直線で伸びた脚が“いい馬”のものだった」。今思えば一目惚れ。幸騎手が乗った2戦目で敗れるや、すぐに「再び乗せてほしい」と谷調教師に頼み込んだ。

 “有言実行”の男は7月の中京から条件戦で(1)(1)(2)着と結果を出し、勢いのまま神戸新聞杯でも十分すぎる見せ場を作った。9番人気の伏兵ながら、ダービー馬ワンアンドオンリーに冷や汗をかかせる3着。そして、野心が膨らんだ。

 「トライアルのあとですね。菊花賞を勝てるかな、と。もちろん、本番は色気たっぷりで乗りました」

 絶好の(2)番枠からスッと好位へつけ、道中は折り合いに専念。4角手前で仕掛け気味に前へ出て、早々と直線で先頭に立ったときにも十分に手応えはあった。

 「脚はたまっていた。もう後ろは来ないと思っていたけど、内からサウンズオブアースが迫ってきたときにもう一度、伸びようとした。たいした馬です」

 ゆったりウイニングランを楽しみ、検量室では同期の池添騎手らとのハイタッチ。何とも、ネアカの酒井騎手らしい。

 「クラシックジョッキーになった実感はまだ。ジワッとくるんでしょうけど、きっといいものなんでしょうね。金曜に1番人気になって、当日は3番人気。でもプレッシャーどころか、応援を力にすることができました。ジャッカルは底知れないものを持っている。ワクワクしますね」

 一目惚れからもたらされた大きな大きな1勝。酒井騎手とジャッカルの夢は広がっていくばかりだ。 (夕刊フジ・南庄司)