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2014.5.7 13:42

キズナ骨折リタイアで様相ガラリ!どうなる宝塚

キズナは天皇賞で4着に敗れ、武豊騎手は不可解な表情。2日後に悲運が判明した

キズナは天皇賞で4着に敗れ、武豊騎手は不可解な表情。2日後に悲運が判明した【拡大】

 先週の天皇賞・春を終えて、上半期の古馬中長距離GIは宝塚記念(6月29日、阪神、芝2200メートル)を残すのみとなったが、キズナの骨折リタイアも加わり、様相が天皇賞前とガラリと変わった。

 天皇賞を連覇したフェノーメノは戸田調教師が「昨年悔しい思いをした秋競馬に向けてローテーションを組みたい」と話しており、宝塚は自重する可能性が高い。7着と大敗したゴールドシップは出走意思があるが、筋肉痛を発症しただけに、状態が整えばという条件がつく。2着のウインバリアシオンも脚元に不安を抱えるだけに体調を見ながらになる。

 現状では安田記念(6月8日)をステップに挑むドバイデューティフリー馬ジャスタウェイと、ドバイシーマクラシックを制したジェンティルドンナが中心。天皇賞前は帰国組と、キズナを筆頭とする国内組の豪華激突が予想された宝塚は、状況が大きく変わってしまった。

★キズナ骨折 佐々木師「ショック」

 4日に行われた天皇賞・春で4着に敗れた昨年のダービー馬キズナ(牡4歳、栗東・佐々木晶厩舎)が、左前脚を骨折していることが7日、分かった。同日朝、佐々木晶三調教師(58)が栗東トレーニングセンター(滋賀県)で明らかにした。このあとに予定していた宝塚記念(6月29日)はもちろん、今年の大目標としていた仏GI凱旋門賞(10月5日)も断念を余儀なくされた。年内全休の可能性も含め、長期休養に入る。

 ダービー馬に再び衝撃が走った。春の天皇賞で圧倒的な1番人気に応えられず4着に敗れたキズナが、左前脚のヒザの部分(左第3手根骨)を骨折していることが判明。レース中に発症したものと見られ、回復までには半年以上を要する見込みだ。次走に予定していた宝塚記念、大目標の凱旋門賞を含め、今年の予定はすべて白紙となった。

 7日午前9時すぎから会見を行なった佐々木晶調教師は「ファンの期待が大きい馬なのでショックだね」と肩を落とし、「骨折した箇所は左前脚のヒザの部分。5ミリ四方の骨片が剥がれたようだ。天皇賞はこれ以上ない状態でレースも理想的だったのに、伸びなかったのはどうしてなんだろうと思っていた。レース翌日の月曜日はまったくどうもなかったが、火曜の朝4時半くらいにチェックしたら、患部が腫れていて熱もあった」と、状況を説明した。

 今後については9日に骨片の除去手術を行い、1週間~10日後に、鳥取県の大山ヒルズへ放牧に出される見込み。

 「金曜の手術は午後1時から5時くらいまでかかるんじゃないかな。骨折の程度としては重くもなく軽くもない、というもの。順調に治れば有馬記念には間に合うかなと思っているが、これも馬優先なので、来年以降の復帰になることも考えられる」。間に合えば有馬記念(12月28日、中山、GI、芝2500メートル)の可能性は残すものの、厳寒期であることを思えば年内は無理をさせないかもしれない。

 キズナは昨年のダービーを1番人気で快勝したあと、渡仏初戦のニエル賞も完勝。凱旋門賞は1着トレヴ、2着オルフェーヴルに屈したものの見せ場たっぷりの4着に食い込み、トレーナー、武豊騎手ともに今年の大目標として凱旋門賞を掲げて、「そこまでは勝ち続けていきたい」と公言していた。

 思わぬアクシデントにより夢は断念することになってしまったが、「凱旋門賞でチャンスがあると思っていただけに残念ですが、来年に向けて、また頑張っていきたい」と、佐々木晶調教師は語った。ファンとしては、できる限り早くターフへ復帰してくれることを願うしかない。

■キズナ 父ディープインパクト、母キャットクイル、母の父ストームキャット。青鹿毛の牡4歳。栗東・佐々木晶三厩舎所属。北海道新冠町・(株)ノースヒルズの生産馬。馬主は前田晋二氏。戦績11戦7勝(うち海外2戦1勝)。重賞は2013年GIII毎日杯、GII京都新聞杯、GI日本ダービー、仏GIIニエル賞、2014年GII産経大阪杯の5勝。