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2014.1.4 05:00

【追悼】高橋英夫元調教師 “名手・岡部”の礎築く

 1月3日は、元調教師・高橋英夫さんの95回目の誕生日となるはずだったが、残念ながら昨年8月9日に他界されていた。ご遺族から明かされたので、ここにその功績に触れながら追悼したいと思う。

 東京サンスポでは昨年5月、ダービー時の企画として高橋英夫元調教師を取材した。94歳とは思えないぐらい元気で、雑誌や競馬資料を食い入るように読まれ、過去の記憶をたどりながら当時の貴重な話を聞かせてもらった。週刊Gallopが発刊した『日本ダービー80年史』の表紙題字は高橋英夫さんが自分で書かれたものだ。それだけに、取材後3カ月足らずで他界されたという一報を聞いたときは、まさに青天の霹靂(へきれき)で言葉を失った。

 高橋英夫さんは1919(大正8)年北海道生まれ。35(昭和10)年、16歳で中山・函館孫作調教師の下に弟子入り。37年騎手デビューし、47年からは結婚を機に中山・鈴木信太郎厩舎の主戦ジョッキーに。49年オークス(キングナイト)、62年ダービー(フエアーウイン)などを制した。通算成績は5890戦936勝。晩年は鈴木信厩舎の下乗りだった岡部幸雄さん(元騎手)を基礎から指導。“名手・岡部”の礎を築いたことでも知られる。

 68年に調教師に転身。74年天皇賞・秋(カミノテシオ)、83年オークス(ダイナカール)に優勝し、95年2月の引退まで4261戦520勝を挙げている。また、次男の高橋祥泰調教師をはじめ、宗像義忠調教師、久保田貴士調教師の3人は調教助手として高橋英夫厩舎に所属。トレーナーとして世に送り出した。

 高橋祥泰調教師は「昨年8月の一番暑い時期の朝、起き上がれなくなってしまい入院していましたが、8月9日に他界しました。今、ギャロップで掲載している小説(虹の断片=島田明宏)でちょうどオヤジのことが書いてあるよね。もう少しあの時代(のこと)を聞いておけばよかった」と話していた。

 高橋さんが長年、暮らしてきた中山でも5日から2014年の中央競馬が始まる。大正、昭和、平成と70年以上にわたって競馬界に尽力された偉大なるホースマンの功績をいつまでも心に留めておきつつ、心からご冥福をお祈りしたい。(東京サンスポ・片岡良典)

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