立川競輪場で開催された開設66周年記念の『鳳凰賞典レース(GIII)』最終日は7日、決勝(2025m、5周)が行われ、平原康多(35)=埼玉・87期=が2分59秒8(上がり11秒8)で勝ち、昨年1月の大宮記念以来、17度目のGIII優勝をマークした。
残り1周半から小川真太郎、小倉竜二の徳島勢が先行。4番手を確保した平原が最終バック手前から豪快にまくって完勝した。浅井康太(三重)は不発も追走した金子貴志(愛知)が外から2着に突っ込み、芦沢大輔(茨城)が3着に入った。
払戻金は車連単が(2)-(7)で2120円、3連単が(2)-(7)-(8)で9140円だった。
《決勝》平原、浅井の実力者2人に加え、デキいい新鋭・小川による3分戦だけに激戦は必至だが、安定感抜群の平原(写真)に期待する。準決勝(第11R)では、先手を奪った金子幸の番手からまくり上げてシリーズ2勝目をマーク。日に日に調子は上向いている印象だ。
ここは小川の先行が濃厚。平原は中団キープからのまくりが理想だが、浅井と中団争いになるようならさらに前へ切り込み好位確保から踏み上げVをもぎ取る。車連単〔2〕〔8〕が一番手。
◆浅井「股の痛みもなくなってきたし、余裕を持って走れている。自力勝負で」
◆平原「プレッシャーの中でも、人気に応えられて良かった。流れ見て自力で」
◆小倉「踏み直しもできていた小川君が強かった。調子は問題ない。再度任す」
◆志智「調子は変わっていないけど、うまく流れに乗れている。中部3番手で」
◆岩津「阿竹君のおかげだけど、冷静に対処できたし悪くない。決めず単騎で」
◆浜田「しっかり3着に流れ込めたし、脚の感じも良かった。徳島ライン追走」
◆金子「浅井君が強かった。状態はいいけど、抜けたのはたまたま。浅井君」
◆芦沢「役割は果たせたと思うし、調子は少しずつ良くなっている。平原君へ」
◆小川「ちょっとずつやりたいことができるようになってきた。先行を主体に」
《特別優秀》稲垣(写真)の機動力が一歩リード。中団確保から一気にまくり切り、力の違いを見せつける。車連単〔1〕〔5〕を厚めに、〔1〕〔3〕、〔1〕〔7〕を少々。
◆稲垣「流れ見て自力で」
◆坂上「岐阜勢の後ろへ」
◆渡辺「近藤君を目標に」
◆不破「いつも通り自力」
◆前田「稲垣君の番手で」
◆今藤「同県の不破君へ」
◆近藤「流れ見て自力で」
◆大西「南関の3番手で」
◆西岡「近畿の3番手で」
《特別優秀》好目標を得た山崎(写真)が軸。加賀山の先行が有力だが、早めに巻き返す飯野に乗って勝ち切る。車連単〔9〕〔2〕、〔9〕〔7〕、〔9〕〔5〕の順で。
◆川崎「千葉勢の後ろへ」
◆飯野「いつも通り自力」
◆伊代野「角君を目標に」
◆坂本「単騎で流れ見て」
◆竹内「福島ライン追走」
◆角「流れ見て自力勝負」
◆鈴木「加賀山さん任せ」
◆加賀山「先行を主体に」
◆山崎「同県の飯野君へ」
シリーズの看板でもある浅井と平原は順当に勝ち上がってきた。人気を集めるSS戦士2人の出来はどの程度にあるのか。
浅井「3コーナーではトップスピードやったのに。金子さん、強いワ。タイムは10秒9? それは見た目でしょ(実際は11秒2)。もうちょっと仕上げられるといいんですけどもね」
平原「(2日目に)先行してすごく苦しかった。あれで逃げ残れるようじゃないと上位では戦えない」
臀部に違和感を抱えて走っている浅井に、物足りなさを感じている平原。ともにここを勝つには中団より後ろからでは厳しくなる。位置取りなら平原に一日の長があるが、4番手には岩津が位置していよう。
「決勝に乗れたので優勝を狙いたい。(中四国の若手が力をつけているので)楽しみですね」
岩津も認める小川は出色の出来。二次予選のまくりも強烈だったが、後続を振り切った準決の逃げは目を見張るものがあった。自身も大きな自信を得たようで、ここも逃げの一手だ。
「もう思い切り行くだけですね。(別線を)引きつけて駆けられたら一番いい。あるいは中団が(平原と浅井で)もつれるように踏んで行けたら」
準決で先着を許した小倉(写真)も絶賛。踏み直しを利かせた小川の“二の脚”に舌を巻いていたものだ。若手を立てて謙遜モードではあったが、チャンスをフイにはできまい。
「強いワ。松岡に行かれたと思ったけど合わせてくれた。2(着)→2→2…ときて最後も2かな。ハラケン(原田研)よりも小川の方がタイトルに近い。便乗して自分ももう1本GIを取りたいですワ」
S級S班は平原康多、浅井康太の2人が参戦する。総合力上位の平原が主役を張る。グランプリでは3番手を確保したものの、まくり不発で6着に敗れた。気持ちも新たにスタートする2018年は例年通り、ここ立川から始動する。
16、17年いずれも決勝3着に終わっているだけに今年こそ期待に応えたいところ。14年の62周年以来、2度目の大会制覇へ縦横無尽の走りを見せる。
地元勢が平原を盛り立てる。岡田征陽は近況精彩を欠くものの、ここに向けて立て直してくるはず。戦法に幅が出てきた河村雅章、差し脚鋭い朝倉佳弘の突っ込みも見逃せない。
グランプリウイナーの浅井が強敵だ。逃げる深谷知広の番手からきっちりチャンスをモノにして、2年ぶり2度目の頂点に輝いた。18年は栄えあるチャンピオンユニホームの1番車で戦う。当所では10年の58周年を制するなど、相性は上々。金子貴志、志智俊夫らと好連係を決める。
稲垣裕之も有力なV候補。S級S班からは陥落したが、直前の広島記念では決勝進出を果たすなど、競輪祭での落車の影響はなさそうだ。
新山響平-山崎芳仁の東北勢も侮れない。ヤンググランプリでは消化不良に終わった新山が持ち前のスピードを発揮すれば、山崎が番手有利に抜け出すケースも。
南関ラインも上位陣は充実している。ダッシュ鋭い和田真久留-勝瀬卓也の神奈川勢に、近藤隆司-鈴木裕の千葉コンビ。ベテラン渡辺晴智も差し脚は好調だ。
他では、17年の覇者・北津留翼の台頭や、地力ある岩津裕介にも警戒したい。
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