【東京11R・ジャパンカップ】
ひいきの居酒屋のカウンター席で、芋焼酎「川越」のロックを飲みながらスマホを眺めていると、スタッフの琢磨がのぞき込んできた。3週連続で客に対して失礼だね。それに冒頭の一文が3週続けて一字一句同じだと、読んでいるユーザーの方も飽きちゃうよ。来週は変えようね。
「すみません。この芦毛ってどの馬かなって思いまして」
分からない?
「東京競馬場のウイナーズサークルにいるってことは、レースに勝った馬ですね。この勝負服は確か岡田繁幸総帥のもの…総帥も口取りに入っているじゃないですか。ということは…わかった! ナイママですね」
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究極のスタミナランナーが、3冠牝馬の野望を打ち砕く。アーモンドアイの前に立ち塞がるのはキセキだ。
東京2400メートルの頂上決戦となれば、単なるスピードと切れ味だけでは勝てない。過去10年で、菊花賞で連対経験のある馬が、3勝・2着3回と好成績を残しているのがその証拠だ。15年に7番人気2着のラストインパクトも菊4着の実績があった。3000メートルを乗り切ることのできるスタミナは大きな武器になる。【続きを読む】
ジャパンCの枠順が22日、決まった。京都大賞典を制して復調をアピールしたGI2勝馬サトノダイヤモンド(栗・池江、牡5)は、〔3〕枠(3)番。有利な内枠をゲットした。2016年の菊花賞でGI初勝利を挙げたときと同じ(3)番枠で、グランプリホースが完全復活を図る。
1着賞金3億円をめぐって国内外のGI馬7頭が集結した一戦。前走の京都大賞典で復活Vを飾ったサトノダイヤモンドも、〔3〕枠(3)番に決まって注目度がアップする。【続きを読む】
中央競馬のジャパンカップの追い切りが21日に行われ、今年の3冠牝馬で最有力候補のアーモンドアイ(美浦・国枝栄厩舎、牝3歳)が、茨城・美浦トレセンで抜群の動きを見せた。併せ馬で軽々と4馬身先着し、ピークを思わせる状態に仕上がった。サンケイスポーツ調教評価も最高の『S』。2012年のジェンティルドンナ以来となる3歳牝馬のVへ向けて態勢を整えた。
今季一番の冷え込みとなった美浦を、女王の走りが一気に熱くした。アーモンドアイが追い切りで圧巻のぶっちぎり。文句なしのサンケイスポーツ調教評価『S』だ。【続きを読む】
★アーモンドアイの競走成績はこちら
カナディアンインターナショナルS2着から転戦してきた英国馬は、東京芝コース単走で6ハロン89秒7、3ハロン42秒0-13秒3(馬なり)。気を抜くような面もなく、最後まで集中して走れていた。
「けさは厩舎を出たときから、馬がやる気満々だった。追い切りも躊躇(ちゅうちょ)することなく、ストライドもしっかりと伸びていた」とムニュイジエ調教師。
密着取材で勝ち馬を探し出すGI企画『東西現場記者走る』は、JBCに次ぐ連載連勝を狙う東京サンスポの千葉智春記者(34)が担当。連載5日目は美浦トレセンに移動し、断然人気の(1)アーモンドアイを追跡した。懸念していた気性面も調教の様子、国枝調教師の証言から払拭。仕上がりは万全と判断した。
美浦で迎えた金曜は、今年一番の寒さ。スタンド前で体をちぢこまらせながら、アーモンドアイが現れるのを待った。
断然人気の今年の3冠牝馬。水曜の最終追い切りも、堂々4馬身先着で状態の良さを印象づけた。ただ、まだ気になる面もある。結論前日に、それを確かめたかった。【続きを読む】
枠 番 |
馬 番 |
馬名 騎手 | 勝負 気配 |
話し手 | コメント |
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1 | 1 | アーモンドアイ C.ルメール |
◎ | 国枝栄師 | (枠順の)理想はゴチャつかないようなところだったが、東京コースのこの距離ならどこかで広いところに持ち出せるだろうから(1番でも)大丈夫だと思う。今回は年長馬が相手だが、53キロ(の斤量)でデキも前走以上。不安よりも当然期待の方が大きい。スムーズに走れて、この馬の力をしっかりと出せれば、結果はおのずとついてくるはずだよ。 |
2 | 2 | ハッピーグリン 服部茂史 |
○ | 田中淳師 | 前走が不本意な結果だったので、その点を踏まえたうえで精いっぱいの走りを見せたい。 |
3 | 3 | サトノダイヤモンド J.モレイラ |
○ | 池江寿師 | 前走はジョッキーがこの馬の持ち味を生かして競馬を組み立ててくれて、久々に結果が出たのも収穫だった。中間は一旦放牧を挟んで疲れをケア。きびきびとした動きが戻ってきたし、レースでもこの馬本来の走りを見せてほしい。 |
3 | 4 | サトノクラウン W.ビュイック |
○ | 森助手 | 今週はジョッキーがまたがってしっかり負荷をかけ、先週より一段上の状態に仕上がった。昨年の天皇賞と同じくらいのデキまで持ってこられたと思う。気持ちの入らないところがある馬なので、乗り慣れているジョッキーにうまくいいところを引き出してもらえれば。 |
4 | 5 | ミッキースワロー 横山典弘 |
○ | 菊沢徳師 | 金曜日は左回りのポリ(トラックコース)でキャンター(駈歩=かけあし)。元気がいいですね。以前は追った後にカイバの食いが上がっていたけど、今は食欲旺盛。ひと夏を越して気持ちが落ち着いてきたし、やることが分かってきたような気がします。前々走は直前の暑さがこたえたもの。前走はプレッシャーがきつく不本意な競馬に終わってしまいました。今回の相手は強力だけど、どこまでやれるか。いい枠も引けたし、あとはジョッキーに任せます。 |
4 | 6 | サンダリングブルー F.ベリー |
○ | ムニュイジエ師 | 7月のヨークステークスを勝った後に、距離適性や主戦騎手であるFベリー騎手の日本での騎乗経験も踏まえ、ジャパンCへの参戦を考えるようになりました。日本に来た直後は、多少の時差ボケもありましたが、環境にも慣れてきて、昨日(22日)と比べても馬は運動に集中していて、動きも格段に良くなっています。枠順が出ましたが、レースでの作戦についてはこの馬のことを理解している騎手に任せます。スタートは悪くないのですが、様子を見てからスピードを上げる馬なので、位置取りは後方になると思います。最高のパフォーマンスを見せてくれることを期待しています。 |
5 | 7 | サウンズオブアース 田辺裕信 |
○ | 藤岡健師 | 前走でもこの馬なりに脚は使っているが、時計が速すぎたし、前(へ行った馬)も止まらなかった。今回は距離が延び、実績のある舞台だからね。(馬に)硬さもなく、体調はすごくいい。変わり身に期待している。 |
5 | 8 | キセキ 川田将雅 |
○ | 辻野助手 | 大きな疲れもなく、さらに負荷をかけて調整できているし、心身ともに充実しているのを感じる。前走で逃げたことで今回は楽に運べると思うし、マイペースで運んで、スタミナ勝負に持ち込めれば。 |
6 | 9 | シュヴァルグラン C.デムーロ |
◎ | 友道康師 | 秋初戦は春の天皇賞以来の競馬でちょっと力んで走っていたみたい。その分、伸びなかった感じだが、1度使ってガス抜きができたし、叩いて良くなるタイプ。東京の2400メートルは一番この馬に合っている条件だし、今年も好レースを期待している。 |
6 | 10 | ガンコ 蛯名正義 |
○ | 金折助手 | 怖がりな面があるから前回は包まれた時点でどうかと思ったが、中団から脚を使って伸びてきたからね。自分の形でなかったことを思えばよく走っていたと思うし、収穫のある一戦だった。使いながら馬がぴりっとしてきたし、状態が上がっているのは確か。ここ2走は発馬がもうひとつなので、まずはスタートを決めて流れに乗りたい。 |
7 | 11 | スワーヴリチャード M.デムーロ |
○ | 庄野靖師 | 前走は出遅れて位置取りが良くなかったし、鞍上も無理をせずレースを終えた印象。距離、舞台は問題ないので、今回は走る気を前面に出してほしい。中間はいつも通りゲート練習をこなしているし、この馬の強さを見せられるよう頑張りたい。 |
7 | 12 | カプリ R.ムーア |
○ | キーティング助手 | 昨日(22日)に続いて今日もこの馬らしいのびのびとしたストライドで動いており、仕上がりは想像以上で非常に満足しています。枠順についてはわれわれがコントロールできるものではありませんが、ジャパンCの過去の成績を見ても決して外枠が不利とは言い切れないので、悲観はしていません。 《ムーア騎手》素直でリラックスしていて、慌てないところがこの馬のセールスポイントです。ジャパンCでは、ここ数年外国馬が優勝から遠ざかっており、海外の一流馬が参戦しても勝つのが難しい状況です。今年もアーモンドアイをはじめ、強い馬が出走しますが、ベストの状態で出走し、いいレースができることを期待しています。 |
8 | 13 | ノーブルマーズ 高倉稜 |
○ | 宮本博師 | 追い切った時間帯を考えれば、よく動いていたと思うし、(休み明けを1度)使った上積みを感じる。前走も大きくは負けていませんからね。宝塚記念のように、テンから(速いペースで)流れて、持久力勝負になれば。 |
8 | 14 | ウインテンダネス 内田博幸 |
○ | 杉山晴師 | もともとが叩き良化タイプだし、春先に結果を残しているジョッキーに戻るのも心強い。戦法も任せます。あとは仕掛けどころがポイントになりそう。 |