ダイオライト記念2021のタイトルイメージ

レース結果

【ダイオライト記念】ダノンファラオが鮮やかな差し切りで重賞3勝目!

ダイオライト記念レース結果

 3月17日の船橋11Rで行われた第66回ダイオライト記念(交流GII、4歳以上オープン、ダート・左2400メートル、10頭立て、1着賞金=3200万円)は、川田将雅騎手騎乗の2番人気ダノンファラオ(牡4歳、栗東・矢作芳人厩舎)が道中は好位の4番手を追走し、直線に入ると鞍上のゲキに応えるようにグングンと伸びて、先に抜け出したエルデュクラージュを並ぶ間もなく抜き去り鮮やかな差し切り勝ち。船橋伝統の長距離レースを制し重賞3勝目を飾った。タイムは2分34秒5(良)。

 1馬身半差の2着には2番手追走のエルデュクラージュ(4番人気)、さらに1馬身半遅れた3着に連覇を狙ったアナザートゥルース(3番人気)が入った。なお、1番人気に支持されたマスターフェンサーは4着で重賞連勝は3でストップした。

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 ◆川田騎手(ダノンファラオ1着)「距離は気にしていませんでした。いいスタートを切れなかったですが、外枠だったのでスムーズに走ることができました」
 ◆戸崎騎手(エルデュクラージュ2着)「初めて乗ったけど、長丁場は合う。早めにリードを広げる、イメージ通りの競馬はできた」
 ◆森泰斗騎手(アナザートゥルース3着)「いいペースで逃げられたが、マークが厳しかった。兄(サウンドトゥルー)の引退もあったから、勝ちたかったが…」
 ◆松山騎手(マスターフェンサー4着)「勝ち馬を見ながら進められたが、早めに苦しくなってしまった」

 ダイオライト記念を勝ったダノンファラオは、父American Pharoah、母クリスプ、母の父El Corredorという血統。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬で、馬主は(株)ダノックス。通算成績は14戦5勝(うち地方8戦3勝)。重賞は20年ジャパンDD(交流GI)、浦和記念(交流GII)に次いで3勝目。ダイオライト記念は管理する矢作芳人調教師は初勝利、騎乗した川田将雅騎手は19年チュウワウィザードに次いで2勝目。



レース展望

ダイオライト記念レース展望のマスターフェンサー

 『第66回ダイオライト記念』(JpnII、ダート2400㍍)が17日、船橋競馬場で行われる。連覇が懸かるアナザートゥルース、重賞3連勝中のマスターフェンサーなどのJRA勢を、報知グランプリC2着のリンゾウチャネルや金盃2着のトーセンブルなどが迎え撃つ。実績馬がそろった船橋伝統の長距離重賞を制するのは──。

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 【見解】マスターフェンサーの4連勝に期待する。近2走でまくりの競馬が完全に板についており、カーブがきつく直線の短い船橋も十分に対応できるだろう。メンバーの層は厚くなったが、ここでも実力は㆒枚上とみる。マイペースならしぶといダノンファラオが相手候補の筆頭格。左回りの長距離は好舞台だ。連覇が懸かるアナザートゥルースも好勝負。地方勢ではリンゾウチャネルを警戒したい。

◆マスターフェンサー
 ダートグレード3連勝中のマスターフェンサー。アメリカ遠征以来の長距離戦となった前走・名古屋グランプリ(JpnII)は、好位から果敢にまくりを決め、2馬身差をつけて快勝した。「休み明けの感じはあるけど、やるごとに良くなっています。体が大きくなり、崩れず走れているように力をつけています。3歳で海外を経験し、4、5歳と成長。精神的にもドッシリしてきました。距離は全然問題ない」と角田晃㆒調教師は太鼓判を押す。近3走と比べるとメンバーの厚みが増すが、コースを問わない器用さがあり、初の船橋も対応可能。勢いそのままに4連勝を達成する能力は十分にある。


ダイオライト記念レース展望のダノンファラオ

◆ダノンファラオ
 走りにむらがあり、成績が安定しないダノンファラオだが、3走前に浦和記念(JpnII)を制し、前走の川崎記念(JpnI)でも2着オメガパフュームに食い下がったように、左回りの中長距離は得意にしている。「(フェブラリーSの)1600㍍よりは2400㍍だろうということで、間隔を取ってここへ。この距離でも折り合いは大丈夫とジョッキー(川田将雅騎手)は言ってくれています」と矢作芳人調教師。2度目のビッグタイトルへ向けて弾みをつけたい。


ダイオライト記念レース展望のアナザートゥルース

◆アナザートゥルース
 昨年の覇者アナザートゥルースが、鞍上に船橋の名手・森泰斗騎手を据えて連覇へ挑む。奥手の血統らしく、初の重賞制覇が5歳。明け7歳となった前走の東海S(GII)でも、不良馬場の直線で力強く脚を伸ばして0秒3差の2着へ食い込んだ。「この中間も変わりなく順調です。左回りのほうがスムーズだし、このレースは1年前に勝っていますからね。今回はコースを熟知するトップジョッキーが乗ってくれるし、そこにも期待しています」と高木登調教師は期待を寄せる。


ダイオライト記念レース展望のリンゾウチャネル

◆リンゾウチャネル
 南関東に転入後はタイトルには手が届いていないリンゾウチャネルだが、昨年の東京記念で3着に食い込むなど、長丁場は得意。前走の報知グランプリCも軽快に先行して0秒3差の2着に粘り、地力の高さを示している。ペースが向くようなら流れ込みが可能だ。


ダイオライト記念レース展望のエルデュクラージュ

◆エルデュクラージュ
 エルデュクラージュはオープンクラスでマスターフェンサーを2度も下した実績の持ち主。前走のアルデバランSは逃げて5着に敗れたが「斤量(58㌔)が重かったなかでよく頑張ってくれました。休み明けを1回使って状態は上がっています。距離が延びるのはプラス」と池添学調教師。初コンビを組む戸崎圭太騎手の手腕にも注目だ


ダイオライト記念レース展望のトーセンブル

◆トーセンブル
 いまだタイトルに手が届かないトーセンブルだが、長距離適性は高く、近走は持ち前の末脚に磨きがかかってきた。JRA勢が早めに動く展開なら、チャンスも巡ってきそうだ。


◆ナムラアラシ
 JRA在籍時に浦和記念で4着の経験があるナムラアラシ。ゆったり追走して末脚を伸ばすタイプで、長距離はベスト。転入2戦目での変わり身があれば、上位に食い込める。




出馬表

ダイオライト記念2021の出馬表


過去10年成績&データ

ダイオライト記念2021の10年表

 ●データ =過去10年

 ▼人気……1番人気【6・1・0・3】、2番人気【2・2・2・4】、3番人気【1・2・4・3】。連対20頭中14頭が3番人気以内で、上位人気はまずまずの信頼度。単勝平均配当640円、馬連平均配当2000円

 ▼所属……JRAが18連対(栗東16、美浦2)で圧倒的。ほかに船橋と大井が1連対

 ▼性齢……6歳と7歳がそれぞれ6連対でトップに並ぶ。ほかに4歳と5歳がそれぞれ3連対、8歳が2連対

 ▼前走……重賞で連対した地方馬は【0・1・5・10】と健闘しており、距離が2600mに延長された2015年以降の金盃連対馬に限ると【0・1・3・5】で好走傾向にある

 ▼実績……連対20頭中18頭にダートグレード勝ちか、GIまたはJpnIで3着以内の実績

 ▼脚質……【逃6先9差4追1】。勝ち馬全10頭を含む連対17頭が2周目4コーナー3番手以内。後方からの競馬なら早めの進出が必要になる



レース概要

ダイオライト記念のコース画像

開 催 日:2021年3月17日(水)

距  離:ダート左回り2,400m

出走資格:サラブレッド系 4歳以上

1着賞金:3,200万円

負担重量:4歳55kg、5歳以上56kg、牝馬2kg減



船橋競馬完全攻略