ボート:ニュースボート

2021.12.1 04:56

【目指せトップレーサー(154)】岡本翔太郎

岡本翔太郎

岡本翔太郎【拡大】

 選手登録番号は5000番ぴったりの“切り番”。顔は知らなくとも切りのいい数字は注目の的になる。オールドファンからみれば長いボートレースの歴史の中で、ついに五千番台の選手が出てきたかの思いが強いだろう。「最初はみんなに言われたけど覚えてもらえるし、そのうち気にならなくなった」と本人も数字の重みの意味を理解している。その注目度の高さは、もちろん水の上、レースで証明しなくてはならない。

 ここまでの岡本は決して順風満帆なレーサーの道のりではない。「自分が想像していたよりも全くやれていない」と振り返る。その成長を妨げている理由は、はっきりしている。「とにかく事故が多いので」と自他ともに認める、その事故率の高さが原因だ。

 思い切り握って回るレースをしているときは、着にもよく絡むし、特に4カド戦のレースは師匠の末永祐輝(34)=山口=ばりの攻めを発揮して好ファイトを展開する。しかし、これまで毎期事故点が40点近く(フライングは20点)あるように、フライングを切ったあとに、転覆したりと、自分で自分にブレーキをかけてしまう悪循環の流れを断ち切れないでいる。

 今、岡本の面倒をみている末永も「事故が多過ぎ」といさめる。事故の多さが出世を妨げているために「道中で競り負けないように6着だけは取るな」とアドバイスを送る。山口支部の大エース・白井英治(45)=山口=からも「勝ちたくて、いくのは別にいい」と金言を受ける。

 来年からはデビュー5年目に入り、甘えは許されない。「ペラ調整も旋回技術もまだまだ未熟で勉強中ですけど、とにかく変な事故を減らして思い切りレースができるようになれば」と肝に銘じる。

 今期はここまで3節走って無事故。事故さえ減らせば必ず好転できる実力はある。あとは、その経験と自信だけだ。私生活でも8月に結婚し、1月に子どもも授かる。そろそろ、ひと皮むけて成長するための機は熟している。

 山口支部の名門グループ・今村一門の一員に恥じないように少しずつ着実に次のステージへ歩みを始める。(貝原貴志)

×