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2020.10.14 05:00

【目指せトップレーサー(122)】前田翔

前田翔

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 いずれ愛知を代表するボートレーサーとなりえるポテンシャルの持ち主だ。前田は昨年5月に124期生として地元のとこなめでデビュー。10日の桐生ルーキーシリーズでデビュー初優勝を飾った兄の篤哉、1期上の双子の弟・滉とともに将来有望な3兄弟レーサーとしても注目を集める。

 「看護師をしている母の職場に磯部(誠)さんが入院されたことがあって。そこでボートの話を聞いた母から勧められてボートレーサーを目指し始めました」

 磯部は先月のびわこヤングダービーでGI初制覇を飾るなど、いまや若手の旗頭的な存在。母がその磯部から聞いた未知の世界の話、中でも「(篤哉と滉を含め)3人とも車好きでいい車に乗りたくて。それもきっかけやモチベーションになっています」と高収入が志望の決定打となった。

 ボートレーサー養成所ではリーグ戦の勝率上位者で争われるチャンプ決定戦に出走(5着)するなど優秀な成績をおさめたが、「半年間くらいは全然、伸びなかった」と始めは鳴かず飛ばず。浮上のきっかけは地元のとこなめと蒲郡での現地訓練。「水面が乗りやすくて自分のターンの感じがつかめて。(養成所での)最後の方は自分が一番うまくて負けないと思っていた」と同期の中ではトップ級の旋回力を身につけた。

 今年4月のとこなめではデビュー初優出(5着)を達成。「すぐに見にいってポルシェを買いました」と念願の高級車を購入したが当然、現状に甘んじてはいない。「スタートが遅いのはずっと課題で1周1マークもよくない」と速攻力不足を認識する。一方で「道中の走り方や展開を読むのだけは同期の中で上の方かな」と非凡なレースセンスは目を見張るものがある。

 「今期(5月)からスローに入りだして、2人(篤哉と滉)はスローでも最初から苦戦していなかったのはすごいと思った。まずは毎節のように準優に乗れるようにして、優勝やA級を目指したいです」。今期勝率は4・34と前期の3・92から上昇中。最も身近なライバルである兄弟を発奮材料に、弱点克服へ心血を注ぐ。(小出大輔)