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2020.5.20 05:00

【目指せトップレーサー(101)】原田俊法

原田俊法

原田俊法【拡大】

 宮島ボートのゴールデンウイーク恒例のサンケイスポーツ若葉賞は松本博昭の6年10カ月ぶりの優勝で幕を閉じた。そんなヒーローと同じく“光”を放っていたのが原田の頭だった。

 「2カ月前に五厘にしました。養成所を出てからはしばらくは伸ばしていたんですけど、今の自分に髪の毛は必要ないと思って」

 今の時代、髪形のことをとやかく言うのはナンセンスなのは百も承知。プロ選手ならそれもアピールポイントのひとつとなる。でも“ボート一本”を示す丸刈りにすがすがしさを覚えるのは記者だけだろうか。

 実家はお寺で、姉と双子の兄の3人きょうだい。小さいころから快活で中学、高校では野球部。ただ体格差を痛感し、龍谷大ではコンプレックスだった体の小ささも利点になるヨット部に所属し、主将も任された。「入部当時は無名だったんですけど、自分の代ではインカレでもいい成績を残すことができました。ボートは才能がないけど、ヨットは自分で言うのもおかしいですけど、才能はあったと思います(笑)」。

 卒業後は実業団に入ってヨットを続けるつもりだったが「就職活動に失敗」。その時、練習場所だった琵琶湖で遠目で見ていたびわこボートのことを想起。ヨット同様、体の小ささもプラスと知り、ボートレーサーへ方向転換を決意した。

 「(デビューして)6カ月はアッという間でした。早い段階でフライングと落水で事故点をたくさんつけてしまってすごく苦しかった。今の一番の課題はスタートですかね。大上(卓人)さんや村松(修二)さんは安定してコンマ10前後を決める。自分もそういうスタート力をつけたい」

 デビュー1期目が終了。1節目にFを切り、その後はずらりと5、6着が並ぶ。

 「将来的には兄か自分のどちらかが寺を継がないといけないんですよ。それもあって成績を残さないといけないというプレッシャーもあるんですよ」

 ほとんどの選手と同様、プロの壁にぶち当たっているが、まだまだ自分の才能を推し量る時期ではないはず。一にも二にも練習あるのみだろう。もちろん仏の道も素晴らしいが、ボート選手として強い光を放ってほしい。(井置浩二)