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2018.9.12 04:50

【目指せトップレーサー(16)】小川日紀太

小川日紀太

小川日紀太【拡大】

 異色の苦労人が奮闘している。2015年5月に若松でデビューした小川の前期(昨年11月~今年4月)勝率は3・28。それまで4期続けて勝率2点台に停滞していた壁を破り、鋭い踏み込みから見せ場を作る機会も増えてきた。日紀太(にきた)という個性的な名前も、“名を売ってなんぼ”のボートレーサーとしてインパクトは十分だ。

 「父がエルトン・ジョンのファンでニキータって曲から付けられました。漢字は字画で決めたようです」

 息子の名に曲名を付けるほど世界的なシンガー・ソングライターのファンだった父。ボートを知るきっかけを作ったのもその父で、レース場のない宮崎県出身ながら「ボートピアに連れていってもらって映像を見て興味を持ちました」と当時を振り返る。

 高校卒業後は福岡県で航空自衛隊に入隊するが、ボートレーサーへの夢を持ち続けて一念発起。8回目の受験で難関とされるボートレーサー養成所への入所を果たした苦労人でもある。養成所の規律や訓練は厳しいことで有名だが「厳しいとは思わなかった」と“元自衛隊員”として培った体力や精神力を存分に発揮しプロデビューへとこぎつけた。

 「師匠は松崎祐太郎さん。いつもアドバイスをもらっています」と大所帯の福岡支部でも同じ宮崎県出身、30歳でA1級として活躍する先輩に師事。「節ごとに勝率で何点取ってくるかを一緒に決めて、1節終われば必ず松崎さんと会います。そこで、できなかったことを反省してまた次の目標を立てての繰り返しです」。短期目標を設定することが成績向上につながっている。

 先月の徳山ではフライングを喫したが「道中勝負を学んだり我慢することを覚える」と前を向く。「刺激になるし負けたくない」。すでにA級に昇格している大山千広ら同期の活躍も発奮材料に、さらなる飛躍を目指す。(小出大輔)