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2018.6.20 04:45

【目指せトップレーサー(6)】山川雄大

山川雄大

山川雄大【拡大】

 兵庫県の神港学園3年時に春のセンバツ大会に出場した山川はプロ野球選手を目指す一方で“雀士”になることを考えていた。つまり、麻雀のプロ。大学時代に雀荘でアルバイトをしていたころに熱中し、その道を究めようと思った。

 「そこの店長にも薦められていて、ボートレーサーの試験に受かってなかったらそのまま麻雀の世界に入っていたかもしれません」

 スポーツ推薦で進学した甲南大2回生のときには全日本選抜選手表彰者5人の中のひとりに選ばれるほどの二塁手だったが、プロ野球も雀士も諦めてボートレーサーへ。小学校の校長だった父親は個性と自主性を尊重し、3人の息子に「自分のやりたいようにやればいい」と次男坊の決断にも反対はしなかった。

 「弟(和大)は巨人の育成選手になっていて、兄貴も自由にやっています」

 競技麻雀のプロは「対局料みたいなものはタカがしれている」。そして野球選手としては「体が小さい」と現実を見据えてロマンは捨てた。デビューして5期間が過ぎて、勝率は1・29→1・55→2・13→2・36→3・98と緩やかながら着実に伸びている。前走の若松ルーキーシリーズでは初めて準優へも進出した。

 それを麻雀に例えて「やっと“点棒”が計算できるようになりましたよ」と破顔一笑。これまでは2着でもいい得点状況で1着を狙って失敗したり、ひたすら前を追いかけて後続艇に足をすくわれたりして予選突破のチャンスを逃してきた。麻雀なら“アガリを意識しすぎて振り込んでばかり”といったところか。ようやく冷静に状況判断ができるようになり、それに応じた走りを心がけることで一皮むけた。「早くA級に上がって優出も優勝もしたいです」。その先にはボート界の“役満”SG制覇という大いなる野望がある。F休み明けの多摩川(29日~)から再始動だ。(山下祐二)