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2016.4.6 04:40

【想艇部】ピンロク型!佐藤大佑の雑草魂に注目

佐藤大佑

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 父親譲りの“ガッツ”で勝負に挑む。佐藤大佑(25)=東京=だ。2010年5月初出走のデビュー6年目。早いスタートと積極的に攻める姿勢は粗削りながら将来性を感じさせる。

 「もともと“ピンロク”タイプなんです。2、3着を狙った走りよりも1着を獲る走りがしたい。 スタートには自信があります」

 今期勝率は自己最高を更新する勢いの5・31。初のA級も狙える位置にいるが、やまと学校時代は退学も覚悟するほどの“落ちこぼれ”だった。

 「学校は一発合格だったんですけど、(卒業時の)勝率は3・19しかなかったし、完全なビリでした。途中、本当にもうダメだと思って、(教官に)許可をもらって“辞めたい”って実家に電話したぐらいです」

 甘い言葉を期待したが、受話器の向こうから返ってきたのは父・晃三さんの『死んでも帰って来るな!!』の叱責。隣にいた教官にも聞こえるような大声に弱気の虫も吹っ飛んだ。

 ボート選手を目指すきっかけも競輪選手だった晃三さん。「高校の時に『ボートをやれ!!』って言われて。それで実際に見に行ったら、いいなって思ったんで受験しました」。ボートと競輪、種目は違えど、勝負の世界で生きる魅力を託された。「父はタテ(自力)の脚はなかったんですけど、ヨコ(競り)は強かった。引退間際は弱くなったけど、ずっとS級でやっていました」。競輪選手としては恵まれない体格ながら、気持ちの強さで一線級で奮闘した父への敬意が言葉の端々からにじむ。

 そんな父からは今も「レース期間中は見られないのを知っているのに毎日LINEがあるんです」と苦笑いを浮かべる。その一方「あのとき厳しく言ってくれて本当に良かった」と感謝する。そんな父への恩返しは強くなること。いつか父が認めてくれる選手へ、「逆境には慣れている」という持ち前の“雑草魂”で果敢に立ち向かう。きょう6日のびわこ優勝戦に2枠で登場。デビュー初Vへ全力でぶつかる。(井置浩二)