ボート:ニュースボート

2015.5.7 18:42

73歳最古参ボートレーサー・加藤峻二が引退

 ボート界に衝撃! 現役最年長ボートレーサー、加藤峻二(73)=埼玉=が7日、都内で会見を開き、同日付で引退を表明した。1959年7月に埼玉県の戸田でデビューしてから選手生活55年と10カ月。地元・戸田でゴールデンウイーク開催を走り終えた翌日の、電撃引退となった。艇界の至宝-と呼ばれたベテランは数々の記録と記憶を残して静かにファンに別れを告げた。

 ボート界初の選手生活50年到達、2013年3月には戸田で最高齢優勝記録(71歳2カ月)を更新-。数々の記録を打ち立ててきた艇界の至宝・加藤が、ついに水上のバトルに別れを告げる時がきた。

 会見前日の6日まで地元・戸田のゴールデンウイーク開催に出場。初日2Rで15年8カ月ぶりとなるフライングを切っていた。

 「このフライングが引退の最大の理由です。体的にはまったく問題なかった。けじめをつけなきゃと思いました」

 気持ちを固めながらも周囲に話すことなく、「レースでは集中していた」と言うスーパーレジェンドはフライング後の7走すべてでファンの舟券に貢献。自在な攻めで“隼の舞い”と称された加藤らしい、5コースからのまくり差しで3294勝目を挙げた最終日2Rがラストランとなった。

 引退の意向を最初に伝えたのは夫人のヨシエさん(69)。「6日にレースを終えて家に帰って、娘が孫を連れて来ていたけど、娘たちが帰った後で妻に話した。『そう。長い間ご苦労様』。それだけです」。

 思い出のレースには、1960年12月9日に江戸川で初優勝を飾った一戦を挙げた。「当時、優勝戦は5周回(現3周)のレース。1マークでまくって気持ちよく走って、5周がちっとも長くなかったのを覚えてます」と懐かしそうに振り返った。

 引退後については「まだ何も考えていない。トシもトシだし、ゆっくりしようかと思います」と加藤。「昔のようにボートが隆盛を極められるように、頑張ってもらいたい」と後輩にエールを送った。

加藤 峻二(かとう・しゅんじ)1942(昭和17)年1月12日生まれ、73歳。埼玉県出身。59年6月に第5期生として選手登録。同期には北原友次(引退)がいる。通算成績は出走1万4652回(歴代1位)、3294勝(同2位)。優勝120回(同7位)。SGは70年鳳凰賞(クラシック、住之江)、72年全国地区対抗(オールスターの前身、蒲郡)、77年笹川賞(オールスター、住之江)、77年モーターボート記念(メモリアル、浜名湖)の4勝。GI21勝。生涯獲得賞金は16億3575万9463円(歴代13位)。1メートル63、50キロ、血液型A。