渡辺篤【拡大】
4日目1Rは最後方から豪快なまくり攻めで7車を抜き去り、3秒378の好タイムを出して快勝した浜松の31期生・渡辺篤。「インが詰まっていたので外に持ち出したらうまく決まりましたね」と笑みがこぼれる。
「ただ、2日目(3秒381)からセッティングを変えたんですけど、乗り味もタイムもあまり変わらないんですよね。外が使えるのは自分の持ち味なのでいいんですけど、インをもう少し使えるようにしたい」と整備で変化しないマシンに納得はしていない様子。
最終日はいかにも混戦になりそうなメンバー構成となった。「そうなんですよね。思い切って大外をブン回せる決め打ちのセッティングにして、力強さを求めてリングを交換します。タイヤも良さそうなものに換えます」と作戦を明かしてくれた。
「昨年の前半はグレードレースで優出できたりして良かったけど、6月か7月に、8年ぐらい使っていたエースクランクが駄目になってしまった。それでほぼ新車みたいなエンジンになって、なかなかいいところが見つけられなかった」と振り返る。
「でも、腰回りを修正したりして前節の浜松からタイムが出だしたし、結果が出てきた。パッとはしていないけど、エンジンはだいぶ安定してきました」と不振は脱出した様子だ。
「今年はSGの優勝戦に乗りたい。グレードレースの優勝もしたい。同期のマル(丸山智史)や下の期も勝っている人がだんだん増えてきていますから。去年は伊勢崎のアフター6で優勝しただけなので、身の丈に合わない目標なんですけどね」と苦笑いを浮かべながらも、「どっかで一発! 年をとる前に狙いますよ」と力強く抱負を語ってくれた。
きょう最終日は8Rに出走。まくり攻めに徹して渡辺篤が連勝で締める。
プロフィル
サンケイスポーツ所属。東京都出身、B型。若き日はオートレーサーを志し受験を重ねたが、夢破れてオート専門紙へ。23年あまりの記者生活を経て、2020年4月にサンスポへ移籍。幼いころから培ったマシンを見る眼と丁寧な取材に裏打ちされた予想で、サンスポオート紙面に革命を起こす。